昨季の日本一ロッテのフロントが刷新される。ロッテ瀬戸山隆三球団社長(58)は18日、今季限りで辞任することを表明し、チーム編成の指揮を執ってきた石川晃球団運営本部長(50)も辞任することが発表された。後任は未定。18日現在、チームは首位から25ゲーム差離れた最下位に低迷する。コーチ人事を含めて、大幅テコ入れを強いられる。

 オリックス戦前、異例とも言える球団トップ2人の辞任会見が行われた。瀬戸山社長は「球宴の時、オーナー代行と本社に話をし、意志が固いということを了解していただいた。8年もやってきて、くたびれた。少しゆっくりしたい」と、経緯を説明した。最下位に低迷する責任を取るものではなく、以前から腹は固まっていたとはいえ、試合前の時点で24試合も残す中での辞意表明は唐突な印象は否めない。「来季に向けての報道が先行する状況は、チームにとっても良くない」と説明した。自らの辞任表明で事態の沈静化を図る意図を明かしたが、最下位に迷走するチーム状況同様、ドタバタ感は否めなかった。瀬戸山社長に請われる形で08年に入団した石川本部長も「私と社長は二人三脚でやってきたから」と同じく辞任する。

 瀬戸山社長はダイエーの球団代表を経て、04年にロッテの球団代表に就任。06年から社長を務め、05年と10年に日本一を達成した。そんな球団改革の功労者でもあるフロントトップとチーム編成の中心的存在だったNO・2の辞任という異例の事態にあって、来季も契約が残る西村監督の続投が改めて発表された。同社長は「9月10日に監督に続投のお話をさせていただき、了解をいただいている」と話した。水面下で進行している来季の組閣については「新体制がスタートしてから速やかに決める」と白紙を強調したが、金森打撃コーチら今季限りで契約が満了するコーチを中心に顔ぶれを一新する方向性に変わりはない。そのためにはフロントの再編成を迫られる。