Ministry of Health, Labour and Welfare

English
SARS

重症急性呼吸器症候群(SARS)関連情報

健感発第0403001号
平成15年4月3日




都道府県
政令市
特別区



衛生主管部(局)長 殿

厚生労働省健康局結核感染症課長

ハノイ・香港等における原因不明の「重症急性呼吸器症候群」の
集団発生に伴う対応について(第5報)



 標記については、「ハノイ・香港等における病院内での原因不明の重症呼吸器疾患の集団発生に関するWHOの緊急情報について」(平成15年3月12日健感発第0312002号)等により、貴管内の医療機関等の関係機関への周知等の対応をお願いしているところです。
 今般のWHOの発表や外国におけるまん延状況を踏まえ、下記についても適切に対応するようお願いします。
 なお、本症候群に関する通知等については、厚生労働省ホームページで、随時提供中であることを申し添えます。(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou05/index.html)


 香港及び広東省(中国)への渡航延期
 WHOは、香港及び中国広東省への不要不急の旅行を延期することを考慮するよう勧告を発表しました。(参考1)
 つきましては、本症候群へのり患を予防するため、当該地域への不要不急の旅行を延期するようお勧めしていただくとともに、保健所等への相談に対しても、その旨回答していただくようお願いします。

 医療機関における感染防止措置
 医療機関外来における他の外来患者への本症候群の感染防止を徹底するため、流行地域からの帰国者が医療機関を受診する際には、医療機関に事前連絡の上受診するよう、帰国時に検疫所において周知することとしました。(参考2)
 つきましては、医療機関が帰国者から医療機関への受診の事前連絡を受けた場合、次の患者への対応例を参考にして、他の外来患者との接触を極力避け、感染防止に配慮していただくよう、貴管内の医療機関に対する周知をお願いします。
(1) 診察順の繰り上げ等により待合室での待ち時間を可能な限り短縮させる。
(2) 一般の外来患者とは別の部屋で待機させる。
(3) マスクを着用させる。

 感染症法上の取扱
 伝染性の未知の疾患である重症急性呼吸器症候群(SARS)については、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)(以下、「感染症法」という。)第6条第7項に規定する新感染症として取り扱うことが適当であるので、その旨了知願うとともに、貴管内の医療機関等に対する周知をお願いします。
 また、SARSの所見のある者に対して、特定感染症指定医療機関の外、第一種感染症指定医療機関等の都道府県知事が適当と認める病院において、適切な医療の提供を行うことができるよう医療提供体制の確保に努められたい。
 なお、感染症法第45条から第53条に基づく新感染症の取扱については、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律による新感染症の取扱いについて」(平成11年3月30日健医発第536号)に留意され、その取扱に遺漏のないよう配慮願います。
↑このページのトップへ