2005年5月29日(日)「しんぶん赤旗」

橋梁談合

道路公団発注分も

OBと三菱重が調整・決定


 国土交通省が発注した鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事の入札談合事件で、二つの談合組織は日本道路公団発注分の工事について、横河ブリッジに天下った公団OBと三菱重工業の部長クラスの担当者が最終調整し、落札会社を決めるなどしていた疑いの強いことが二十八日、分かりました。

 公団発注工事の落札率(予定価格に対する落札価格の割合)は二○○三年までの三年間で、平均97%。高い落札率は、大半の工事で談合が行われたことをうかがわせています。

 関係者によると、道路公団の入札は、談合組織に属するメーカーに再就職した公団OBの親睦(しんぼく)会「かずら会」が受注調整の母体でした。

 OBがそれぞれ、自社の受注希望工事を幹事役に伝達するなどして、割り振りを決めていたとされます。

 この後、横河に再就職し「かずら会」会長を長年務める公団元理事(70)と、三菱重工橋梁担当の部長クラスが調整し、最終的な落札会社を決定。三菱重工側からは橋梁部次長の田中隆容疑者(54)が関与していたといいます。

 談合の結果は、石川島播磨重工業橋梁営業部長清宮正美容疑者(49)を含めた同社の担当者を通じ、各社に伝えられたとされました。

 公団の橋梁工事の発注額は、○三年度までの三年間で計二百二十八件、二千三百八十八億五千六百万円。各年度の平均落札率は、96・9―97・8%と極めて高い数字を示しています。


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