新任のご挨拶
私自身、車とモータースポーツに大変に興味を持っており、つい先日まで、アマチュアレベルではございますが、レースや走行会に参加するため毎週のようにサーキットへ足を運んでおりました。また、広告代理店時代には、Formula 1や24 heures du Mans等においてスポンサー企業様のアシスト業務を行い、国内外のサーキットへ足を運ぶ機会も数多くございました。過去、イギリスの名門コンストラクターであるマクラーレンやウィリアムズを訪問する機会にも恵まれ、その規模や組織力に感動したことを鮮明に記憶しておりますが、数年前、DOME RACING VILLAGEがメディアに紹介された際には、「日本にもこのような大規模なコンストラクターが存在するのか」と衝撃を受けた事を覚えております。
今日、私自身がそのような組織のトップとして、モータースポーツ業界に携われることを大変光栄に思っています。
全くの異業種からの就任となり、レーシングカー・コンストラクターという特殊な業界に精通している訳ではございませんので、現時点での私の目線はエンターテイメント業界での経験によるものです。しかしながら、この新たなるスタートに際し、まずは、私なりの得意分野から、従来のモータースポーツファンを上回るオーディエンスの獲得を目指し、日本のレース界そのものを少しでも盛り上げることから始めたいと思いますが、「最高で最速のレーシングカーを作る」という本来の存在意義も忘れること無く、様々な挑戦をしていきたいと考えております。
さて、今後の童夢ですが、今回大きな資本的バックグラウンドが出来たことにより、今まで一個人企業として手の届かなかった数々の夢を実現できる可能性も出てきました。創業者林みのるが、童夢の最終章として夢描きながら残念ながら中断しているスポーツカー開発も夢として引き継ぎ、FIA F4やマザー・シャーシの生産など従来からの継続的な事業に加え、かなり長期計画にはなるかもしれませんが、アマチュアが絶対的な安全性を持ってサーキットを楽しめるような全く新しいコンセプトのレーシングカーや、環境に考慮したEVレーシングカーの研究/開発も、あらゆる角度から検証を行い、より先進的で高度な技術開発に取り組みむと同時に、その環境も整えていきたいと思っています。
今後自動車業界全体を私なりに「見て・学ばせていただき」、私なりの切り口でこの大役を全うしていきたいと思っておりますので、皆さまにおかれましては、宜しくお引き立てのほど、何卒お願い申し上げます。
橋 拓也 |