旧土岐家住宅洋館
平成9年11月5日登録
登録有形文化財 旧土岐家住宅洋館
所在地:沼田市上之町1160-1
見学:通常見学可
土岐氏は、清和天皇を祖とする源氏の一族で、江戸になってからは大坂城代・京都所司代・老中などを務めた名門です。
土岐頼稔(よりとし)公が寛保2(1742)年、黒田氏の後を受けて初代沼田藩主となって以来129年間、12代藩主頼知公が明治4年(1871)の廃藩置県まで利根沼田の主要地域を治めていました。
明治4年に沼田を離れ、東京に転居した土岐家は明治新政府から子爵に叙せられました。
この洋館は、土岐章(あきら)子爵が関東大震災後の大正13年に東京渋谷へ転居する際に、住宅の主要部分として建築された建物です。
土岐家より、ゆかりの深い本市が寄贈を受け、平成2年に沼田公園へ移築しました。その後、老朽化に伴い修理と今後の活用を踏まえ、平成30年から解体移築工事を行い、令和2年に上之町に再移築しました。
(注:大阪の阪は江戸時代までは坂)
※平成9年11月5日、「旧土岐家住宅洋館」の名称で国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。
大正13年(1924)建設。木造2階建、天然スレート葺、建築面積221.77平方メートル。
江戸時代に沼田藩主を勤めた土岐家の東京渋谷にあった邸宅の洋館部である。
土岐家より沼田市に寄贈され、平成2年に沼田公園内へ移築した。
建物の修理と今後の活用を踏まえ平成30年から解体移築工事を行い、令和2年3月に現在地に再移築しました。
大正末期から昭和初期にかけてみられたドイツの郊外別荘風住宅。
屋根窓(「牛の目」窓)は、1階のドイツ風壁仕上げと合わせ、様式的特徴の精髄となっている。
外観は洋風だが、内部は和風と洋風の両方の接客室をもつ擬洋風建物。
大正期の大邸宅に建てられた洋館の好例である。
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