大阪府羽曳野市の福谷剛蔵市長(62)は14日、辞職願を提出した。偽装牛肉事件にからみ、浅田満容疑者(65)=詐欺と補助金適正化法違反罪で起訴=との面会記録を改ざんした問題の責任をとった。13日には入院先の病院で大阪府警の事情聴取を受け、職員に命じて改ざんしたと認めていた。
羽曳野市議会は15日、辞職に同意する見通し。福谷市長は89年に初当選し、現在4期目だった。
福谷市長は14日、入院先の病院から市役所に出向き、市議たちに辞意を伝えた。その後に記者会見し、自らの行動日誌などを改ざんした理由について「このままではぬれぎぬを着せられる」「羽曳野市を守らなければならない」と思った、などと釈明。併せて浅田容疑者が主導したとされる偽装事件には一切関与していないとし、金銭等の授受もないと主張した。そのうえで市政が混乱したことの責任をとって辞職すると述べた。
福谷市長の説明によると、01年12月に浅田容疑者と市役所で会ったのは5、13、28日の3回。ところが、福谷市長は職員に命じ、これが28日の1回だけだったように装って行動日誌などを改ざんさせた。農水省が都道府県に牛肉焼却の実施要領を通知したのは27日になってからで、その前に浅田容疑者と面会していたことを隠そうとしたとみられる。
福谷市長は体調不良を訴え、今月5日から羽曳野市内の病院に入院していた。その後に日誌改ざん問題が発覚。市議会の小田敏朗議長らが13日、この問題についてきちんと説明するよう要請し、福谷市長は14日の市議会全員協議会に出て辞意を明らかにした。
(06/14 19:45)
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