東海ＴＶ、アイアン主婦輸出　地方局初の「作り方」販売

　東海テレビ放送（名古屋市）が、番組そのものではなく、番組の形や制作の仕方などの「フォーマット」を輸出販売する事業に乗り出した。民放の在京キー局では、フジテレビがバラエティー番組「トリビアの泉」や「料理の鉄人」のフォーマットを輸出した例などがあるが、地方局では初めての試みだ。

　輸出するのは、バラエティー番組「アイアン主婦　グランプリ２〜芸能人妻のＮＯ．１決定戦」のフォーマット。女性タレントが料理の腕前や家事についての知識を、勝ち抜き形式で競う単発番組だ。２００３年と０５年に全国放送され、０５年１１月放送分のフォーマットを販売する。

　すでにフランスの制作会社「エンデモールフランス」と、イタリアのテレビ局「ＲＴＩ」への販売が決定。スタジオセットのデザインや番組の進行方法の使用権を売る。

　昨年１０月に仏カンヌで開催された国際テレビ番組見本市に番組を出品し、契約に結びつけた。１月に米ラスベガスで開催された見本市にも出品しており、米国の制作会社が関心を寄せているという。

　番組フォーマットの輸出は、放送外収入拡大の一環。広告収入の落ち込みを補う狙いがあり、「海外も視野に入れて番組をつくり、ビジネスに結びつけたい」（事業開発局）考えだ。（木村裕明）