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2011年10月13日0時45分
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小水力発電開始へ 奈良・生駒、再生エネ法で黒字試算

 二酸化炭素の排出抑制などに取り組んでいる奈良県生駒市は、山崎浄水場(山崎町)で小水力発電を始める。再生可能(自然)エネルギーの電気を固定価格で全量買い取る「再生可能エネルギー特別措置法」が来年7月に施行され、市は耐用年数22年で620万円の黒字になると試算している。

 市によると、山崎浄水場では、井戸からくみ上げて処理した水と県営水道から購入した水を混ぜて各家庭に送水している。県営水道水は、浄水場より74メートル高い平群調整池(平群町)から毎時約650トンが送られ、浄水場では減圧弁で水圧を下げて受けている。この減圧弁の代わりに水車を用いて減圧するとともに、発電機を回して発電をするという。

 計画では、安定的に回すため、受け入れる水のうち毎時385トンを活用。発電出力は31.6キロワット、年間発電量は28万キロワット時を見込み、平均的な世帯の48軒分を賄う量に相当するという。来年度に着工し、2013年4月からの発電を目指す。

 設計や施設整備費は1億3980万円。試算では、買い取りを1キロワット時あたり20円とすると、国からの補助や保守点検費などを考えても稼働22年で620万円の黒字になるという。

 小さな水流を利用した小水力発電は1千キロワット以下の施設で全国に約470カ所ある。県内では県水道管理センター(大和郡山市)や県桜井浄水場(桜井市)にもあるが、市町村の浄水場では初めての試みという。(東裕二)

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