この本は大きく二つの論文からなります。一つは1996年に発表された論文で、インフォームドコンセントを軸として日本医療の特徴、問題点を分析しています。もう一つの論文「21世紀に入って」では、最初の論文発表後の日本医療の変化を語っています 。
初めの論文はインフォームドコンセプトとパターナリズムのせめぎ合いを題材にして、日本医療を取り巻く状況と医療関係者の気質について分析しています。ここでは法学的観点だけでなく社会的要因、経済的要因も考慮されています。96年時点での医療界についてはこれでかなり分かると思います。ただしこの後の数年間で状況はかなり変化しており、この部分だけで現状を把握する事は出来ません。
それをカバーするのが二つ目の論文です。このおかげで日本の医療はこの数年間で何が変化し、何が変化しなかったのかを知ることが出来ます。
流し読みするには重いテーマです。初めに読むときは 序→第4章まとめ→「21世紀に入って」の順番で精読してみて欲しいものです。これだけならたいした量ではありませんが、十分に著者の主張は理解できると思います。その後に、古い題材が混じっていることを承知しつつ、残りの章を読むとわかりやすいでしょう。
現在の医療界はどのような過去を踏まえているのか?次にどのような方向に進んでいくのか?と言うことを考える上で非常に参考になる本です。

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日本の医療と法―インフォームドコンセント・ルネッサンス 単行本 – 2002/9/1
- 本の長さ243ページ
- 言語日本語
- 出版社勁草書房
- 発売日2002/9/1
- ISBN-104326450606
- ISBN-13978-4326450602
商品の説明
メディア掲載レビューほか
日本の医療と法インフォームドコンセント・ルネッサンス
米国アーカンソー大学ロースクール教授の著者が,脳死臓器移植などの例を引きながら,日本におけるインフォームド・コンセントの受容の過程を考察する。
米国アーカンソー大学ロースクール教授の著者が,脳死臓器移植などの例を引きながら,日本におけるインフォームド・コンセントの受容の過程を考察する。
(日経メディカル2002/11/1Copyright©2001日経BP企画..Allrightsreserved.)
-- 日経BP企画
内容(「MARC」データベースより)
米国の医事法学の研究者が、10年にわたり日本の医療現場の変化を丹念に追いかけ、そこで見た実態を報告。全体像を浮かび上がらせる。1996年発表の論文と2001年に書き下ろされた論文を併せた書。
登録情報
- 出版社 : 勁草書房 (2002/9/1)
- 発売日 : 2002/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 243ページ
- ISBN-10 : 4326450606
- ISBN-13 : 978-4326450602
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,153,620位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 129位医事法学
- - 1,823位医学
- - 1,994位伝統医学・東洋医学 (本)
- カスタマーレビュー:
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