いろいろな言語のなかで、日本語はかなり難解である。
たとえば一人称だけで、英語は「I」がほとんど使われるが
日本語にはオレ、私、僕、わたくし……時と状況で使い方が違う。
しかも敬語、謙譲語……日本語がしゃべれるだけで、知能程度は上がると思うのは
私だけだろうか(^^);
本書は長年にわたり作家の文体を研究してきた国語学者が書いた「名文選」。
多くは近代、現代の小説のなかから選ばれた一節だ。
それらの特徴、音感、あるいは曖昧さ、うまさなどを解説する。
作品を深く吟味するときには格好の1冊だろう。
日本語の深さもわかるだけでなく、思わず吹き出してしまうような文章も。
純粋に、「面白かった」。
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日本の一文 30選 (岩波新書) 新書 – 2016/9/22
中村 明
(著)
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プロの作家が生みだす、名表現の数々。たったひと言で、意表をつく比喩で、みごとな構成で、読み手を唸らせる。だがひたすら感動するばかりでは勿体ない。それが言語である以上、そこには表現のテクニックがある。著者は日本語の名・水先案内人。誰もが気軽に文章を発表できるようになった今こそ、プロの技を学んでみよう!
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2016/9/22
- ISBN-104004316200
- ISBN-13978-4004316206
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
日本の一文 30選 [著]中村明
文体論を長年研究し、『日本の作家 名表現辞典』など様々な辞典を編纂した著者による名表現の案内書だ。 「円い甘さ」のようにはっとするような結びつきで読者の眼をしばたたかせる川端康成、暗い部屋の中で蝋燭の焔が揺れる様子を「夜の脈搏」と表現する谷崎潤一郎、「湯桶のような煙突が、ユキユキと揺れていた」と独創的なオノマトペで新鮮な感覚を感じさせる小林多喜二。プロの作家たちによる名表現がどのように書かれているかを分かりやすくひもといていく。 「人生に、汗水たらして働くだけではない、ゆとりの時間が必要なように、文章にも的確で効率のよい表現を求めるだけではない。人間は《ことばで遊ぶ》楽しみも知っている」と著者は言う。日常を潤す日本語の味わい方を知ることができる。
評者:すんみ
(週刊朝日 掲載)登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2016/9/22)
- 発売日 : 2016/9/22
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4004316200
- ISBN-13 : 978-4004316206
- Amazon 売れ筋ランキング: - 288,006位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,452位岩波新書
- - 46,326位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『日本の一文30選』は全188ページの中で30人の作家の作品から抽出した一文を掘り下げて表現技法の味わい方を案内・解説する。読み終えて物足りなさを感じるのは、恐らく同じ著者が2014年に著した『日本の作家、名表現辞典』(岩波書店)の出来ばえとの比較から来るのだろう。『表現辞典』は明治の文豪から現代作家まで98人の多彩な名文家たちの手になる212編の作品のさわりの部分をとりあげ、綴られている文章がなぜ名文、名表現なのか、心に沁みるのか、光彩を放つのかについて600ページにわたり詳細な解説が加えられる。『名表現辞典』では引用する名作家の文章も数百字から1000字超の長さに及び、表現自体をじっくり味わうことができる。これに対して『一文』は題されるとおり引用されるのは文字通り一文。著者が名案内人であることは誰しも認めるところであるが、さわりのくだりが一文だけではやはり物足りない。
2017年5月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
同著者の「日本語表現辞典」と方向は同じ。どちらもよかったです
2016年11月28日に日本でレビュー済み
『日本の一文 30選』(中村明著、岩波新書)は、日本文学好きには堪らない一冊です。日本の作家30人の作品の中から、著者がこれぞ読み手を唸らせる表現だと見定めた一文が抽出されているからです。
「『それじゃ、電話きるわよ。』と、しばらくの猛烈な沈黙のあとで彼女が言った。――庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』」。「この『猛烈な』と『沈黙』との想定外の結びつき、そのいわば<異例結合>に、読者は一瞬はっとする。『沈黙』という現象には動きの要素がないから、本来は、『猛烈な』といった連体修飾語が先行するはずはないからである。・・・動きをともなわないはずの沈黙状態が、向こう側で受話器を握る人間に、何とも言えない威圧感を与える、その雰囲気を、『猛烈な』という異例の一言が、みごとに演出しているのだ」。これこそ、たった一言の威力だというのです。
「鏡の余白は憎いほど秋の水色に澄んでいる。――幸田文『余白』」。「読者は、その空が『水色に澄んでいる』ことを伝える前に、作者が『憎いほど』と書いたことにはっとする。余白の目立つほど、いつのまにか肉体の衰えが進んでいたことに気づいて複雑な思いのよぎる女性が、澄みきった秋空のあまりの美しさに、思わず軽い嫉妬を覚える、その奇妙な反発の気持ちとともに、みごとに季節感を掬いあげた、それこそ、『憎いほど』の一文である」。
「柿の木の下へ行ってみると、そこにお母さんの大きな下駄がぬいである。――坪田譲治『風の中の子供』」。「柿の木の根もとに見つけたお母さんの下駄も、もし母親が木登りをしていると善太が考えたら、ことさら『大きな』などと書く必要はなかった。木登りをしているのがお母さんではなく(弟の)三平だと察し、小学一年生の小さな足でそれを引きずって来たと善太は判断したのだろう。三平の小さな足を頭に浮かべた善太の視点には、その普通サイズの女下駄が不当に大きく感じられる。作者は、その感覚を、現場の空気とともに、そのまま読者に届けたかったにちがいない。この作品で、子供たちの姿が生き生きと感じられるのは、作者が、描く視点を操作して、時に子供の側から眺め、ともに感じ、考え、悩み、照れているからである」。著者の中村明にここまで書かれては、『風の中の子供』を読まないで済ますわけにはいきませんね。
「妻がそういったときの気持が、私のなかに、雨のしずくのように、流れこんでくるようだった。――辻邦生『旅の終り』」。「人や風物との出会いと別れ、それが旅であるとすれば、人生もまた、そういう出会いと別れのくりかえしと言えるだろう。この作品は、ただでも感傷的な気分にひたりやすい旅先の、それも別れ際に、ふと垣間見ることとなった見知らぬ二つの命の終わり。旅と人生という二つの映像の遠近感が、文章の奥行を広げ、余情を誘う」。文章のふくらみを示す例として、私の一番好きな現代作家・辻邦生が取り上げられていることは、嬉しい限りです。
「人間にはどうしてこんなに深いよろこびが与えられているのだろう。――武者小路実篤『友情』」。「(この)一文も、散文的な内容を詩的な方向に導く野放図な書き方だろう。『自然はどうしてこう美しいのだろう』と感動し、『空、海、日光、水、砂、松、美しすぎる』と、その対象を点描し、次に『そしてかもめの飛び方の如何にも楽しそうなことよ』と眼を生きものに転じたあと、『そして』という接続詞で誘導し、(上掲の)この感嘆の一文が登場する。その直後に『まぶしいような』と添え、『彼はそう思った』と倒置的に配したその頂に、ためらうこともなく、『自分のわきに杉子がいる』という感動の焦点を据えるのである。奔放自在、まさに桁外れの文体だ。こんな文章を照れることもなく開けっぴろげに記すことのできた人間、それもプロの作家があったという事実は、とてつもなくうれしく、また、貴重なことであったと思われてならない」。中村の武者小路実篤への熱い思いが伝わってきます。私の若き日々の愛読書『友情』を久しぶりに再読したくなりました。
「『それじゃ、電話きるわよ。』と、しばらくの猛烈な沈黙のあとで彼女が言った。――庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』」。「この『猛烈な』と『沈黙』との想定外の結びつき、そのいわば<異例結合>に、読者は一瞬はっとする。『沈黙』という現象には動きの要素がないから、本来は、『猛烈な』といった連体修飾語が先行するはずはないからである。・・・動きをともなわないはずの沈黙状態が、向こう側で受話器を握る人間に、何とも言えない威圧感を与える、その雰囲気を、『猛烈な』という異例の一言が、みごとに演出しているのだ」。これこそ、たった一言の威力だというのです。
「鏡の余白は憎いほど秋の水色に澄んでいる。――幸田文『余白』」。「読者は、その空が『水色に澄んでいる』ことを伝える前に、作者が『憎いほど』と書いたことにはっとする。余白の目立つほど、いつのまにか肉体の衰えが進んでいたことに気づいて複雑な思いのよぎる女性が、澄みきった秋空のあまりの美しさに、思わず軽い嫉妬を覚える、その奇妙な反発の気持ちとともに、みごとに季節感を掬いあげた、それこそ、『憎いほど』の一文である」。
「柿の木の下へ行ってみると、そこにお母さんの大きな下駄がぬいである。――坪田譲治『風の中の子供』」。「柿の木の根もとに見つけたお母さんの下駄も、もし母親が木登りをしていると善太が考えたら、ことさら『大きな』などと書く必要はなかった。木登りをしているのがお母さんではなく(弟の)三平だと察し、小学一年生の小さな足でそれを引きずって来たと善太は判断したのだろう。三平の小さな足を頭に浮かべた善太の視点には、その普通サイズの女下駄が不当に大きく感じられる。作者は、その感覚を、現場の空気とともに、そのまま読者に届けたかったにちがいない。この作品で、子供たちの姿が生き生きと感じられるのは、作者が、描く視点を操作して、時に子供の側から眺め、ともに感じ、考え、悩み、照れているからである」。著者の中村明にここまで書かれては、『風の中の子供』を読まないで済ますわけにはいきませんね。
「妻がそういったときの気持が、私のなかに、雨のしずくのように、流れこんでくるようだった。――辻邦生『旅の終り』」。「人や風物との出会いと別れ、それが旅であるとすれば、人生もまた、そういう出会いと別れのくりかえしと言えるだろう。この作品は、ただでも感傷的な気分にひたりやすい旅先の、それも別れ際に、ふと垣間見ることとなった見知らぬ二つの命の終わり。旅と人生という二つの映像の遠近感が、文章の奥行を広げ、余情を誘う」。文章のふくらみを示す例として、私の一番好きな現代作家・辻邦生が取り上げられていることは、嬉しい限りです。
「人間にはどうしてこんなに深いよろこびが与えられているのだろう。――武者小路実篤『友情』」。「(この)一文も、散文的な内容を詩的な方向に導く野放図な書き方だろう。『自然はどうしてこう美しいのだろう』と感動し、『空、海、日光、水、砂、松、美しすぎる』と、その対象を点描し、次に『そしてかもめの飛び方の如何にも楽しそうなことよ』と眼を生きものに転じたあと、『そして』という接続詞で誘導し、(上掲の)この感嘆の一文が登場する。その直後に『まぶしいような』と添え、『彼はそう思った』と倒置的に配したその頂に、ためらうこともなく、『自分のわきに杉子がいる』という感動の焦点を据えるのである。奔放自在、まさに桁外れの文体だ。こんな文章を照れることもなく開けっぴろげに記すことのできた人間、それもプロの作家があったという事実は、とてつもなくうれしく、また、貴重なことであったと思われてならない」。中村の武者小路実篤への熱い思いが伝わってきます。私の若き日々の愛読書『友情』を久しぶりに再読したくなりました。
2020年7月10日に日本でレビュー済み
たった一文の小さな隙間に開いた窓から覗き込むと、日本文学の芳醇な世界が奥に広がっている。そんな本である。30人の作家の一文が表題に掲げられているが、そこから展開する話は、一文を超えて他の作家の表現を連想し、著者が若いころにインタビューに訪れたときの作家との生のやりとりやエピソード、専門の国語学などに及び、実に面白く興味が尽きない。谷崎潤一郎の「陰翳礼賛」の中の、薄暗い蝋燭の光でみる蒔絵をほどこした漆器の美を大胆な発想で描いた表現、その谷崎を師と仰ぐ円地文子の梅雨時の雨の描写の古典的な美しさをはじめ、日本の自然や芸術の美しさを繊細な感覚で切り取った数々の一文には、はっとさせられる。日本の文学表現の真髄とは何かを認識させられる良書だ。ただ、本書で取り上げられている一文は、漱石、龍之介といった古典から、戦後派作家や第三の新人に至るものまでが多く、近年の作家は、わずかに村上春樹と小川洋子が取り上げられているに過ぎない。近年の作品は、著者の眼鏡に適うものが多くはないのだろう。引用作品の多くは、日本の美の伝統を引き継いでいる名人芸であり、たいへん興味を惹かれて本格的に読みたくなるが、著名作を除き入手しづらくなっている現状が残念である。