日本人として、深く考えさせられる内容です。
転勤・出張・遊びなどでフィリピンを訪れた日本人男性のうち、
フィリピンの女性と関係をもち、子どもが生まれる。
また、フィリピンから日本に働きにきた女性たちと関係をもった日本人男性との間に子どもができる。
しかし、こうしたフィリピンの女性と、生まれた子を見捨てる日本人男性が、数多くいる。
その数は、10万人とも20万人ともいわれるそうです。
母親は、シングルマザーとして、厳しい経済環境のなかで子育てをしなければならない。
しかし、それでも、この本に登場する子どもたちは、父親を恨むことなく、感謝の言葉さえ口にしています。
私自身、知らないことがたくさんあり、特に、「父親の国で働きたい」という思いを利用する貧困ビジネスには、激しい憤りを覚えます。
簡単に解決する問題ではないけれど、
まずは、多くの日本人にジャパニーズ・フィリピノ・チルドレンの存在を知って欲しいと思いました。
テレビのニューズ番組でも、この問題を取り上げて欲しいです。
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日本とフィリピンを生きる子どもたち―ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン 単行本(ソフトカバー) – 2015/10/25
野口和恵
(著)
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日本人とフィリピン人の間に生まれた子ども、ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン(JFC)は、現在、10万人とも20万人とも言われている。
多くが母子家庭だ。国籍取得問題、貧困問題など深刻な問題が山積している。
その子供とお母さんたちに長年寄り添い続ける著者がつづるルポ。
著者は、ストリートチルドレンを考える会共同代表。
仁藤夢乃(女子高校生サポートセンターColabo代表)さん推薦
「私たちのおごりや過ちに、彼ら彼女らが気づかせてくれる」
多くが母子家庭だ。国籍取得問題、貧困問題など深刻な問題が山積している。
その子供とお母さんたちに長年寄り添い続ける著者がつづるルポ。
著者は、ストリートチルドレンを考える会共同代表。
仁藤夢乃(女子高校生サポートセンターColabo代表)さん推薦
「私たちのおごりや過ちに、彼ら彼女らが気づかせてくれる」
- 本の長さ184ページ
- 言語日本語
- 出版社あけび書房
- 発売日2015/10/25
- 寸法18.8 x 12.8 x 1.2 cm
- ISBN-104871541371
- ISBN-13978-4871541374
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商品の説明
出版社からのコメント
本書「プロローグ」より
彼女に会った私は、「もし、お父さんに再会したら何といいたい?」とたずねた。
「ありがとう」
「どうして?」
と驚いて聞き返す私に彼女は重ねていった。
「だってお父さんがいなければ、私はここにいなかったのですから」
ナオミさんの父親はまだ行方がわからないままだ。けれども、彼女の言葉を聞いたら父親はどう思うだろうか。
理由もわからず自分のもとを去っていった父親を許し、感謝の気持ちまで口にする彼女の度量の深さに、私は心を動かされた。…
彼女に会った私は、「もし、お父さんに再会したら何といいたい?」とたずねた。
「ありがとう」
「どうして?」
と驚いて聞き返す私に彼女は重ねていった。
「だってお父さんがいなければ、私はここにいなかったのですから」
ナオミさんの父親はまだ行方がわからないままだ。けれども、彼女の言葉を聞いたら父親はどう思うだろうか。
理由もわからず自分のもとを去っていった父親を許し、感謝の気持ちまで口にする彼女の度量の深さに、私は心を動かされた。…
著者について
1979年生まれ。法政大学文学部卒。
編集プロダクションで児童書を編集する一方で、ミニコミ誌「世界子ども通信プラッサ」編集長をつとめ、国内外の子どもが背負わされている問題について取材。
2011年7月~2013年1月までフィリピンに滞在し、現地NGOでボランティアをしながらJFC(ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン)の取材を行う。
ストリートチルドレンを考える会共同代表。
ブログ「Child to Child」
http://child-to-child.com/
編集プロダクションで児童書を編集する一方で、ミニコミ誌「世界子ども通信プラッサ」編集長をつとめ、国内外の子どもが背負わされている問題について取材。
2011年7月~2013年1月までフィリピンに滞在し、現地NGOでボランティアをしながらJFC(ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン)の取材を行う。
ストリートチルドレンを考える会共同代表。
ブログ「Child to Child」
http://child-to-child.com/
登録情報
- 出版社 : あけび書房 (2015/10/25)
- 発売日 : 2015/10/25
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 184ページ
- ISBN-10 : 4871541371
- ISBN-13 : 978-4871541374
- 寸法 : 18.8 x 12.8 x 1.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 813,848位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 100,171位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年12月17日に日本でレビュー済み
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2017年10月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いろいろなジャパニーズ・フィリピノ・チルドレンのケースが書いてあるだけ?
何を訴えたいのかあまりわからなかった。
何を訴えたいのかあまりわからなかった。
2015年10月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本人男性とフィリピン女性との間に生まれた子どもたちと聞くと、私たち日本人は何だか下品な想像をしたり、社会問題の暗い側面を考えてしまいがちだが、この本は、どこの国のどこの子どもであっても、子どもなら当たり前に求める親(自分を捨てた父親の場合が多い)への愛着が、子どもたちの率直な言葉で書かれていて、「ああそうだよね、私も子どもだったらお父さんに会いたくてたまらない、、、」と共感しながら読みました。著者が実際に子どもたちと関わりながら丁寧にルポをしているので、社会問題というより、子どもたちの前向きな明るい姿が生き生きと伝わってきました。それにしても、日本国籍を取得した子はもちろん日本人だし、日本国籍がない子も半分は日本人の血が流れているのだから、私と同じ同胞だということに、ハッと気づかされました。
2016年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
行政書士 岩崎博明です。うちの事務所にも、たくさんのJFCの子供や母からの相談がフィリピンからあります。
なんとかしてあげたいですが、なかなか大変です。フィリピンでの相談は無償で行うしかありませんし、報酬受領はできませんし、払えるフィリピン人は少ないです。やはり、NPO、NGOにがんばってもらうしかありません。
なんとかしてあげたいですが、なかなか大変です。フィリピンでの相談は無償で行うしかありませんし、報酬受領はできませんし、払えるフィリピン人は少ないです。やはり、NPO、NGOにがんばってもらうしかありません。
2015年10月31日に日本でレビュー済み
これ迄フィリピンパブ等でホステスとして働くフィリピン人女性の問題は
ニュースやドラマなどでも取り上げられて知っていましたが、
今回この本を読んでそうしたフィリピン人女性と日本人男性との間に産まれた
ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン(JFC)の問題が有る事を初めて知りました。
そもそも結婚していないケースが多く、子どもが産まれた後に姿を消し
養育放棄する日本人男性が多いそうです。
多くの子どもがフィリピン人にも日本人にもなり切れずに、葛藤を抱えながら
成長する様子が描かれています。
自分のアイデンティティーを確認する為に日本にいる父親を探し出そうとします。
夢にまで見た父親と出会って感じたものとは...
とても読み易い文章で、筆者が出会ったJFCのエピソードが紹介されています。
これまで知らなかったJFCの抱える問題や苦悩がよく伝わって来ました。
JFCやストリートチルドレンに長く寄り添って来た筆者だからこそ、
子ども達が素直な気持ちや悩みを打ち明けてくれたのではないかと思います。
身勝手な日本人男性や、JFCを暖かく受け入れる事が出来ない日本社会の問題
についても深く考えさせられました。
欧米人や爆買いをする一部の富裕層を除いて、まだまだ外国人を安い労働力としか
見られていない私達日本人自身の問題について改めて問われている気がします。
この本を通してJFCの問題を一人でも多くの人に知ってもらいたいと思います。
ニュースやドラマなどでも取り上げられて知っていましたが、
今回この本を読んでそうしたフィリピン人女性と日本人男性との間に産まれた
ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン(JFC)の問題が有る事を初めて知りました。
そもそも結婚していないケースが多く、子どもが産まれた後に姿を消し
養育放棄する日本人男性が多いそうです。
多くの子どもがフィリピン人にも日本人にもなり切れずに、葛藤を抱えながら
成長する様子が描かれています。
自分のアイデンティティーを確認する為に日本にいる父親を探し出そうとします。
夢にまで見た父親と出会って感じたものとは...
とても読み易い文章で、筆者が出会ったJFCのエピソードが紹介されています。
これまで知らなかったJFCの抱える問題や苦悩がよく伝わって来ました。
JFCやストリートチルドレンに長く寄り添って来た筆者だからこそ、
子ども達が素直な気持ちや悩みを打ち明けてくれたのではないかと思います。
身勝手な日本人男性や、JFCを暖かく受け入れる事が出来ない日本社会の問題
についても深く考えさせられました。
欧米人や爆買いをする一部の富裕層を除いて、まだまだ外国人を安い労働力としか
見られていない私達日本人自身の問題について改めて問われている気がします。
この本を通してJFCの問題を一人でも多くの人に知ってもらいたいと思います。
2015年11月29日に日本でレビュー済み
難民高校生などを出版された仁藤夢乃さんが「私たちのおごりや過ちに、彼ら彼女らが気づかせてくれる」と太鼓判を押すこの本は、読んでいくと「だから、”日本とフィリピンを生きる子どもたち”っていうタイトルにしたのかー」「おごりや過ちに気づくって、ああいうことかな?」と納得します。自分自身のことや社会について、振り返る視点を与えてくれる1冊でした。
JFC、ジャパニーズフィリピーノチルドレン。
彼ら彼女らの生活や生き様を切り取って、episodeとして記すことの葛藤と覚悟が見え隠れするような印象がありました。ある面では思い入れ強く、ある面では淡々と語られるstory。
前半はドキドキしながらも、スラスラ読めます。心につっかかるものはあるかもしれませんが、物語のように読みやすかったです。事実は小説より奇なり!?胸が痛くなるような記述も、僕にはありました。
後半はデータや資料などを豊富に取り込んで私たちが知るべきJFCの実情をわかりやすく、そしてある程度深く伝えてくれています。フィリピンに関わることについてほぼ無知な自分にとっては、目新しい情報や気づきが多くありました。
個人的には、ベロンと出会う場面と国籍の問題、そして著者がハーフではなく「ダブル」という言葉を選んで使った理由みたいなものが見えたことが面白いなと思いました。
JFC、ジャパニーズフィリピーノチルドレン。
彼ら彼女らの生活や生き様を切り取って、episodeとして記すことの葛藤と覚悟が見え隠れするような印象がありました。ある面では思い入れ強く、ある面では淡々と語られるstory。
前半はドキドキしながらも、スラスラ読めます。心につっかかるものはあるかもしれませんが、物語のように読みやすかったです。事実は小説より奇なり!?胸が痛くなるような記述も、僕にはありました。
後半はデータや資料などを豊富に取り込んで私たちが知るべきJFCの実情をわかりやすく、そしてある程度深く伝えてくれています。フィリピンに関わることについてほぼ無知な自分にとっては、目新しい情報や気づきが多くありました。
個人的には、ベロンと出会う場面と国籍の問題、そして著者がハーフではなく「ダブル」という言葉を選んで使った理由みたいなものが見えたことが面白いなと思いました。
2016年3月13日に日本でレビュー済み
自分をこの世界へ送り出した両親のことを知りたい。「子ども」のその欲求と必要性は、理屈では計り知れないものだ。この本で、日本人とフィリピン人のあいだに生まれた子どもたち=ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン(以後JFC)の現実を読んで、私の心に最も強く刻まれたのは、この事実だった。改めて「親を知る」ということと、アイデンティティの問題の重さを想った。
日本人の父親に認知されていない子どもたち、父親の顔をみたことがない子どもたちは、自分のことを「未完成」と表現するという。自身の存在が確立するには、自分が誰と誰の子どもなのかをきちんと知る必要がある、というのだ。生まれた時から両親と暮らす者には思いも及ばないことだが、それほど「自分」のアイデンティティには実親との繋がりが深く関わっているということだろう。父親に認知された、会えたということで、生きざま自体がぐっとポジティブになった子どもたちがいることを知ると、それが人間の本質に関わることだと強く感じる。むろん実の親子、家族ではなくても築ける、大切なものはある。が、それとは別の重要な要素が、「親を知る」ことにはある気がする。
国籍の問題もそうだ。生まれた時から日本国籍を持つ者には、それが心情的、心理的な面で大きな意味を持つことは、海外に行く時以外、あまりないだろう。だがJFCたちにとって日本国籍は、日本に自由に出入国できる、日本で就労できるといった実務的な意味を省いてもなお、重大な意味を持っている。それは「日本人みたい」と言われる存在ではなく、「日本人の親を持つ日本人だ」と認められることに他ならないからだ。多くの国で、両親が異なる国の出身者の場合、子どもは両方の国籍を持つことが認められている。おとなはどう思おうが、子どもにとっては、自分のアイデンティティを確立するために、どちらの親の国も文化も大切なものなのだから、両親の国に受け入れられて初めて、自分の生きる大地をしっかりと踏みしめられるからだ。
そんな子どもたちの思いを察することなく、自分たちの都合だけで「完全な日本人」以外を排除しようとする日本の国や法律、社会は、あまりにも非人間的だと言わざるを得ない。私たち自身も、意図的に排除しようとしたつもりはなくても、身近にいるJFCのような子どもたちの気持ち、その母親たちの苦しみや悲しみに、いかに無頓着だったかということを、反省しなればならない。
日本に生きる私たちには、このJFCの問題に関してできることが、沢山あるはずだ。それを知るためにも、まずはこの本を読んでみて欲しい。
日本人の父親に認知されていない子どもたち、父親の顔をみたことがない子どもたちは、自分のことを「未完成」と表現するという。自身の存在が確立するには、自分が誰と誰の子どもなのかをきちんと知る必要がある、というのだ。生まれた時から両親と暮らす者には思いも及ばないことだが、それほど「自分」のアイデンティティには実親との繋がりが深く関わっているということだろう。父親に認知された、会えたということで、生きざま自体がぐっとポジティブになった子どもたちがいることを知ると、それが人間の本質に関わることだと強く感じる。むろん実の親子、家族ではなくても築ける、大切なものはある。が、それとは別の重要な要素が、「親を知る」ことにはある気がする。
国籍の問題もそうだ。生まれた時から日本国籍を持つ者には、それが心情的、心理的な面で大きな意味を持つことは、海外に行く時以外、あまりないだろう。だがJFCたちにとって日本国籍は、日本に自由に出入国できる、日本で就労できるといった実務的な意味を省いてもなお、重大な意味を持っている。それは「日本人みたい」と言われる存在ではなく、「日本人の親を持つ日本人だ」と認められることに他ならないからだ。多くの国で、両親が異なる国の出身者の場合、子どもは両方の国籍を持つことが認められている。おとなはどう思おうが、子どもにとっては、自分のアイデンティティを確立するために、どちらの親の国も文化も大切なものなのだから、両親の国に受け入れられて初めて、自分の生きる大地をしっかりと踏みしめられるからだ。
そんな子どもたちの思いを察することなく、自分たちの都合だけで「完全な日本人」以外を排除しようとする日本の国や法律、社会は、あまりにも非人間的だと言わざるを得ない。私たち自身も、意図的に排除しようとしたつもりはなくても、身近にいるJFCのような子どもたちの気持ち、その母親たちの苦しみや悲しみに、いかに無頓着だったかということを、反省しなればならない。
日本に生きる私たちには、このJFCの問題に関してできることが、沢山あるはずだ。それを知るためにも、まずはこの本を読んでみて欲しい。