癌の患者さんに病名や余命を告知するのは、現代では常識ですが、以前は本人にその病名を告知することは、タブーでした。
米国では1997年には、告知が正しいことと教えられていましたが、我が国で告知が一般的になったのは、1990年だそうです。
しかし、癌告知をし、相談しながら治療方針を決めるようになったからといって、医師と患者の関係が良くなるどころか、
相互不信がかえって増す場合も往々にしてあるようです。
ではどうすればいいのか?患者さんとのコミュニケーションをはかることが重要になってきます。
コミュニケーションは、ラテン語の共有するという意味のcommunicareが由来ですが、
情報の共有だけでなく、当然、感情の共有ということも必要になります。
そして、その話ですが、スキルが必要です。また、言葉以外のことも重要になってきます。見た目、ハッタリ、水増し・・・・・・,
さらに、患者さんからの贈り物は受けとらなければいけません。そして、もらったら素直に喜ばなくてはいけません。
また、寅さんではありませんが、たとえ真実でも「それを言っちゃおしまいよ」ということもあります。
そして、たとえ打つ手が無くなっても、患者を見はなさず、門戸を開いておく必要があるのです。
最後に残るのは、人情で、これは医療が進歩しシステムが進化しても関係なく残るものなのです。
対象が新米の臨床研修医向けに書かれたもののようですが、
それ以外の人が、コミュニケーション論として読んでも、十分納得でき、通じるところはたくさんあります。
俗に、江戸時代では、医者、芸者、役者は三大水商売といわれていましたし・・・・現在ではどうかわかりません・・・・。
また、医者は他人の不幸で飯を食っている職業でもあります。
現在では、入学するための偏差値も高く、最難関の学部となっています。
当然、勉強もよくでき、知識も豊富なのでしょうが、対象が人間です。
人間というものは感情がありますから、理論整然と来られても納得できないことは往々にしてあります。
ましてや、相手は弱みを持っている病人です。
講談調、漫談調?で書かれていますが、その内容は厳しく重いものです!!
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医者と患者のコミュニケーション論 (新潮新書) 新書 – 2015/10/16
里見 清一
(著)
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研修医諸君、画面を見ずに患者を見よ。
病院にはストレスがたまっている。
医者が患者に病名や余命を告知して、治療方針を相談しながら決めるようになった。
それで関係が良好になるどころか、相互不信は増す一方なのだ。
なぜか。どこでこじれるのか。どうすればいいのか。
綺麗ごとや建前を排した、
徹底的にリアルかつ深遠な「診察室の人間学」
【目次より】
1 「面倒」こそがコミュニケーションの本質
患者に触らない医師/患者「様」ではない
2 医者を取り巻く相互不信の時代
生身の患者を見て、触る/医療の「進歩」が距離を作る
3 共感を示す「型」の修得
「もうわかった」はなぜ不愉快なのか/共感の示し方の一例
4 まずは水増し、見た目、ハッタリ
東大は禄なところじゃない/ハッタリのかまし方
5 患者と「仲良くなる」方法
無駄の共有/悪口と噂話
6 贈り物は受け取らねばならない
ヤクザは「倍返し」/もらったら素直に喜ぶ
7 医者のマキャベリズム
「患者とその家族は恩知らず」/性善説の怪しさ
8 うまくいっている時に注意
助からなかった方が感謝されるのはなぜ?
9 引っ込みがつかない時
羽生選手の強行出場は正しかったか/ムリと言えない心理
10 ヤブヘビについて
なぜ当たり障りのない話になるのか/癌検診のパラドクス
11 「本当のこと」は取扱注意である
告知が暴言だった時代/真実は危ない
12 暴言を防ぐシステム
なぜ平謝りの羽目に?/医学論文を出すのはなぜ面倒か
13 頭に血が上った時
腹が立つ理由は何か/頭に血が上っている患者
14 「安心」させる方法
医者が患者を脅す/何のための検診なのか
15 「何もできなくなった」とき
慰めるという仕事/「今でもあなたは私の患者」
病院にはストレスがたまっている。
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なぜか。どこでこじれるのか。どうすればいいのか。
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1 「面倒」こそがコミュニケーションの本質
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2 医者を取り巻く相互不信の時代
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13 頭に血が上った時
腹が立つ理由は何か/頭に血が上っている患者
14 「安心」させる方法
医者が患者を脅す/何のための検診なのか
15 「何もできなくなった」とき
慰めるという仕事/「今でもあなたは私の患者」
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2015/10/16
- 寸法18.2 x 11.3 x 2 cm
- ISBN-104106106388
- ISBN-13978-4106106385
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商品の説明
著者について
本名・國頭英夫。一九六一(昭和三六)年鳥取県生まれ。日本赤十字社医療センター化学療法科部長。八六年東京大学医学部卒業。国立がんセンター中央病院内科などを経て現職。日本臨床腫瘍学会協議員・日本肺癌学会評議員。著書に『偽善の医療』『医師の一分』など。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2015/10/16)
- 発売日 : 2015/10/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4106106388
- ISBN-13 : 978-4106106385
- 寸法 : 18.2 x 11.3 x 2 cm
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- - 924位新潮新書
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年10月21日に日本でレビュー済み
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2017年1月18日に日本でレビュー済み
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緩和ケア初心者の私には、患者さんとのコミュニケーションで気を付けるポイントが網羅されていて有難かった。
2018年2月7日に日本でレビュー済み
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現在、進行したがんを患った部下と毎日顔を合わせて仕事をしています。
私は医療関係者ではないので、このような経験は初めてで、いかに接すべきか、どう声をかけるべきか、毎日迷いの連続でした。
この本は研修医向けに書かれたようですが、こんな私には「そうだ。そう言って欲しかったんだ。」「やっぱりそれが現実なんだな。」と思える、師匠の言葉に満ちています。
本物の医師でも患者を救うのにこれほどの心苦を重ねているのなら、ただのド素人の私は彼にとって何の助けも差し伸べられないのかもしれません。
ただ一人の職業者として、死に直面した人間との向き会い方を学ぶことができたのは確かです。
うわべの口先だけの優しさを皆良いことだと錯覚し、表面的な言葉の意味だけで「暴言」「ハラスメント」などと他者を攻撃する人が最近は多いですが、そんな人は極限的な中で人間関係を作っていくことはできないでしょう。
人は皆、自分もいつか死ぬことを自覚し、相手の骨まで拾ってやる覚悟をしたときに、本当にその相手と真に向き合うことができるのだと思います。
改めてその事に気付かせてくれた良書です。
私は医療関係者ではないので、このような経験は初めてで、いかに接すべきか、どう声をかけるべきか、毎日迷いの連続でした。
この本は研修医向けに書かれたようですが、こんな私には「そうだ。そう言って欲しかったんだ。」「やっぱりそれが現実なんだな。」と思える、師匠の言葉に満ちています。
本物の医師でも患者を救うのにこれほどの心苦を重ねているのなら、ただのド素人の私は彼にとって何の助けも差し伸べられないのかもしれません。
ただ一人の職業者として、死に直面した人間との向き会い方を学ぶことができたのは確かです。
うわべの口先だけの優しさを皆良いことだと錯覚し、表面的な言葉の意味だけで「暴言」「ハラスメント」などと他者を攻撃する人が最近は多いですが、そんな人は極限的な中で人間関係を作っていくことはできないでしょう。
人は皆、自分もいつか死ぬことを自覚し、相手の骨まで拾ってやる覚悟をしたときに、本当にその相手と真に向き合うことができるのだと思います。
改めてその事に気付かせてくれた良書です。
2017年5月21日に日本でレビュー済み
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以前、「医者とはどういう職業か」
と言う本を新聞広告で見付け
あの価格で読みやすく面白く内容充実
して、医師の事がよく分かり、
作者は商売上手と言うか、
前作〇〇で詳しく書いたが
と記載されていたので、
とりあえず、そのまま買って読んでみました。
筆者の性格はともあれ、
読みやすく、医者はどの様に考えているのか、
よく分かりました。
と言う本を新聞広告で見付け
あの価格で読みやすく面白く内容充実
して、医師の事がよく分かり、
作者は商売上手と言うか、
前作〇〇で詳しく書いたが
と記載されていたので、
とりあえず、そのまま買って読んでみました。
筆者の性格はともあれ、
読みやすく、医者はどの様に考えているのか、
よく分かりました。
2015年10月25日に日本でレビュー済み
医師と患者の信頼という重い課題に直面せざるを得ず、考えながら書店を歩いている時に、タマタマ目にとまり一気に読了しました。 熟練した癌専門医が新人研修医に医師・患者コミュニケ―ションの奥儀を歯に衣をきせずに語るというスタイルの本ですが、医療版「君主論」と著者が自称するように相当毒のある書き方です。 「患者と、その家族は、恩知らずで、気紛れで、偽善者で、尊大で、臆病で、自分勝手で、欲張りで、厚かましくて、けちで助平で馬鹿である」(p99)と喝破する著者も、ご自身の盟友からすると「(著者は)患者をメシの種や出世の材料にしていて、性格も悪いけれど、『患者に生きていてもらうには苦しみ・悩みを減らしてやるのが手っ取り早い』と割り切り、患者の苦しみを減らす芝居を演ずることが出来る」(p109)と称される御仁なのですから。 若い研修医にまず共感を示せ、そして説明は、水増し、見た目とハッタリを駆使し、最後に患者と仲良くなれと書きます。 現実の患者にとっては、それが大事、かつ、今様と思う反面、そのような表層的なことで良いのかという念も拭えません。 このように違和感を持ち続けて読了しましたが、大きな救いは、医学は絶対ということはなく、医師も患者も悩み、考えを変え、そして、死は最終的には避けがたい ということを念頭に、医師にとって大切なことは、いつでも「You are still my patient and I am still your doctor」という姿勢で、苦痛を緩和し慰めることは絶対に放棄してはならないとしているところです。 医師・患者のコミュニケ―ションは双方的でお互いに高めてゆくもので、「患者様」と院内放送で言ってすむような話ではないと感じました。
2016年1月22日に日本でレビュー済み
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前の作品と同じようなものと考えてましたが、ちょっと、違ってました。研修医相手のお話なのでしょう、もっと、厳しい指摘や、意見があると思ってました。読みやすいし、理解しやすいので、悪くはないです。別の作品を待つことにします。
2016年2月5日に日本でレビュー済み
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入退院して医療に掛かったばかりだったので、何だか身につまされる話もあった。
今年読んでよかった本、ベストテンに入りそう。
難病を診る医師である経歴が載っているので、実際はもっと深刻な状況なのだろうけれど、世故に長け、人情の機微に長け、という切り口で臨床の場面が面白おかしく解説されているので笑える。
海千山千の医師が、新人の「研修医」に向かって講義(?)をする、という体裁を取っているが、もちろん我々のような一般人が医者に掛かるときに参考にできるばかりか、一般社会の人間関係にも応用できる、かもしれない。
「ハッタリのかまし方」、「真実は危ない」(昔、ユング心理学の河合隼雄さんも、「真実は劇薬」の名句があったっけ。)、「頭に血が上った時」、「人間の動く原理」、などなど。
このエッセイの真骨頂は、「患者と、その家族は、恩知らずで、気紛れで、偽善者で、尊大で、臆病で、自分勝手で、欲張りで、厚かましくて、けちで助平で馬鹿である」の口上だろう。
医者って、たぶんそんな風に思っているんだろうな、と思えると同時に、(真意を含む詳しい文脈は本書をお読みください)、人情派の煩い親爺、というか、尽くしても届かない親心、というか、そういう感じがよく出ていて秀逸な一句、というか。
私は医療者ではないので、患者役(?)が多いのだが、その句をそっくりそのまま、「医者というものは、云々」と返してもいいくらいだ。
(あ、これは本の感想です。念のため。)
「引っ込みがつかなくなった」がための ”「社会的適応」の手術”(「医療では忌むべきものの一つ」と。)という話や、「がん検診」における「過診療・過治療」の話は、なかなか興味深い話であった。
「蛇が怖いからといってマングースを導入すると、そのためにまた生態系が狂う」という例えは、医療(行為)というものの一面をよく言い当てていると思う。
それを、医者が書いている、というところに、とても奥深いものを感じる。
今年読んでよかった本、ベストテンに入りそう。
難病を診る医師である経歴が載っているので、実際はもっと深刻な状況なのだろうけれど、世故に長け、人情の機微に長け、という切り口で臨床の場面が面白おかしく解説されているので笑える。
海千山千の医師が、新人の「研修医」に向かって講義(?)をする、という体裁を取っているが、もちろん我々のような一般人が医者に掛かるときに参考にできるばかりか、一般社会の人間関係にも応用できる、かもしれない。
「ハッタリのかまし方」、「真実は危ない」(昔、ユング心理学の河合隼雄さんも、「真実は劇薬」の名句があったっけ。)、「頭に血が上った時」、「人間の動く原理」、などなど。
このエッセイの真骨頂は、「患者と、その家族は、恩知らずで、気紛れで、偽善者で、尊大で、臆病で、自分勝手で、欲張りで、厚かましくて、けちで助平で馬鹿である」の口上だろう。
医者って、たぶんそんな風に思っているんだろうな、と思えると同時に、(真意を含む詳しい文脈は本書をお読みください)、人情派の煩い親爺、というか、尽くしても届かない親心、というか、そういう感じがよく出ていて秀逸な一句、というか。
私は医療者ではないので、患者役(?)が多いのだが、その句をそっくりそのまま、「医者というものは、云々」と返してもいいくらいだ。
(あ、これは本の感想です。念のため。)
「引っ込みがつかなくなった」がための ”「社会的適応」の手術”(「医療では忌むべきものの一つ」と。)という話や、「がん検診」における「過診療・過治療」の話は、なかなか興味深い話であった。
「蛇が怖いからといってマングースを導入すると、そのためにまた生態系が狂う」という例えは、医療(行為)というものの一面をよく言い当てていると思う。
それを、医者が書いている、というところに、とても奥深いものを感じる。
2015年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者の著作は初めて読むのですが、医者と患者の関係でなくてもコミュニケーション論として”本音”の言葉で書かれていると思います。
筆者は終末期の患者も診る方のようなので、日々非常に濃いやりとりを患者とされているのですが、その濃いやりとりの中から”プロフェッショナル”としていかに上手く患者とコミュニケーションをとり、時には欺しとハッタリで患者のための治療をしているのかがとても頼もしく思えました。
実際に命の瀬戸際にいる患者と日々接している方の言葉は非常に説得性が有り、つまらない理屈や机上の論ではなく、「実際人間ってそうだよね・・・。」と思い自分の今後の参考にさせてもらおうと思った次第です。
特に「患者からの贈り物を断るな」という事の理由は非常によくわかりました。筆者も何でもかんでも受け取れと言っている訳では無く、その辺りの斟酌も本文中には書いてあるのでぜひ読んでみてください。この辺りは私の仕事中でも十分に応用できることと思っています。
また、ネタばらしはしませんが「婆さんに抱きつけ」というのも実におもしろい内容でした。健康なときには病気は治る、または医者に治してもらえるのが当然だと思っていた自分でしたが、実は治らない病も当然有りその時に医者はなんのために必要なのか。ということがよくわかりました。
自分は医者ではありませんが、医師ではない人が読んでも十分にためになる本だと思います。
筆者は終末期の患者も診る方のようなので、日々非常に濃いやりとりを患者とされているのですが、その濃いやりとりの中から”プロフェッショナル”としていかに上手く患者とコミュニケーションをとり、時には欺しとハッタリで患者のための治療をしているのかがとても頼もしく思えました。
実際に命の瀬戸際にいる患者と日々接している方の言葉は非常に説得性が有り、つまらない理屈や机上の論ではなく、「実際人間ってそうだよね・・・。」と思い自分の今後の参考にさせてもらおうと思った次第です。
特に「患者からの贈り物を断るな」という事の理由は非常によくわかりました。筆者も何でもかんでも受け取れと言っている訳では無く、その辺りの斟酌も本文中には書いてあるのでぜひ読んでみてください。この辺りは私の仕事中でも十分に応用できることと思っています。
また、ネタばらしはしませんが「婆さんに抱きつけ」というのも実におもしろい内容でした。健康なときには病気は治る、または医者に治してもらえるのが当然だと思っていた自分でしたが、実は治らない病も当然有りその時に医者はなんのために必要なのか。ということがよくわかりました。
自分は医者ではありませんが、医師ではない人が読んでも十分にためになる本だと思います。