数ヶ月前に初めて大神神社を参拝して以来ずっと気になっていたが、”本当のところ、三輪山は誰を祀った山なのか?”ということ。ネット等で調べると、ニギハヤヒという説を結構目にする。そんな興味から本書を手にしました。
内容とすれば、知識の少ない私でも理解し易い構成になっており、ついつい丸ごと信じてしまう方向に持って行かれがちです。ネタバレになりますが、ニギハヤヒの正体はスサノオの息子の・・・という結論。小椋一葉著の「消された覇王」程に何でもかんでもスサノオという強引さはありませんが、ちょっと紀伊という場所に拘り過ぎかなと思います。ニギハヤヒの正体が●●●ということで、ある程度納得は出来るのですが、何故に大和では無くて紀伊?”伊”という字に関する諸説、著者の持論が延々と続くのに少々うんざり。エビデンスが必要という意図も解りますが。ただ、流石に神道経験者であり、神道、古代史に関する知識、謂れ、解説等がふんだんに盛り込まれており、また、関係する神社の住所とご祭神が文書中に記載されおり、本題抜きにしても興味深く読めます。
ニギハヤヒに関する著者の持論には星三つというところですが、神道に対する著者の熱い想いが垣間見られる部分があり、私自身、それに共感する気持ちもあり、星四つ。ツクヨミ、ニギハヤヒに次いで、結局、ヒルコも発注してしまったところです。

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ニギハヤヒ増補新版: 『先代旧事本紀』から探る物部氏の祖神 単行本 – 2016/2/17
戸矢 学
(著)
初代天皇に譲位した先代天皇ニギハヤヒ。記紀は神武の建国神話を作りながら、なぜこれを残したのか? タケミナカタ関連章を増補。
- 本の長さ234ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2016/2/17
- ISBN-10430922654X
- ISBN-13978-4309226545
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商品の説明
著者について
1953年、埼玉県生まれ。國學院大學文学部神道学科卒。神道・陰陽道研究において、独自の視点からアプローチを提示し、常に新たな問題・課題を提起する。主著に『卑弥呼の墓』『日本風水』『陰陽道とは何か』ほか。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2016/2/17)
- 発売日 : 2016/2/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 234ページ
- ISBN-10 : 430922654X
- ISBN-13 : 978-4309226545
- Amazon 売れ筋ランキング: - 617,813位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1953年、埼玉県出身。埼玉県立熊谷高等学校、國學院大学文学部神道学科卒。
執筆分野は神道思想史、日本古代史、および歴史小説。
公式ホームページ「戸事記」
http://toyamanabu.jimdo.com/
ブログ「てんげん録」
http://toya-manabu.cocolog-nifty.com/blog/
https://www.facebook.com/manabu.toya
https://twitter.com/toyamanabu
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年3月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書籍を読みこなすには、古代史・神話の基本的知識が必要とは思いますが、内容は緻密に分析されていますので、
古代史中級以上の方には非常に興味をそそられるものとなっています。
古代史中級以上の方には非常に興味をそそられるものとなっています。
2019年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
既成の概念にとらわれない着眼点がとても新鮮で、一気に読めました。
2016年12月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
神武天皇の前にニギハヤヒが大和に下ったとして話しの内容を展開しているが、これは著者が古事記を読んでいない、理解していない証拠である。
古事記を読んだ人は誰でもどうニギハヤヒが登場したかを知っている。
買ってはいけない「まがい物」の一つ。
古事記を読んだ人は誰でもどうニギハヤヒが登場したかを知っている。
買ってはいけない「まがい物」の一つ。
2019年7月15日に日本でレビュー済み
ニギハヤヒの諱は天照国照彦天火明櫛玉ニギハヤヒである。 これは生前のすべての名前を含んでいるのではないか。 天照国照は幼名である。 彦天火明は二ニギの兄、ニギハヤヒの養父の名前である。 櫛玉ニギハヤヒは養子に入ってからの改名である。 天照と呼称される神社の祭神は天照大神ではなくほとんどニギハヤヒであるという。 旧事本紀ではニギハヤヒは二ニギの兄とみなしているがホツマでは孫である。 二ニギの子供、孫、兄は同名の火明である。 このため混同が生じたと思われる。 日本最古といわれる籠神社の祭神もニギハヤヒである。 大和の三輪山の祭神も大物主でニギハヤヒという。 全国いたるところにニギハヤヒの神社があるが天照大神の神社は少ない。 ホツマでは天照大神は男性で13人の妻を持つ。 記紀では女性で独身であるが子供がいる。 ニギハヤヒは出雲から九州に進出して、その後物部氏を引き連れて大和に東遷して長髄彦を従えて原大和朝廷の王となった。 ニギハヤヒの天孫降臨は莫大な人々の九州からの船での瀬戸内海の移動である。 ニギハヤヒ名の最初には天照がついており彼こそが真の太陽神ではなかったか。 スサノウは天界で暴れたというが逮捕して岩牢に閉じ込められたはずである。 なぜ天照の方が岩穴に隠れたのか。 記紀の神話には疑問点が多い。
2017年1月25日に日本でレビュー済み
ニギハヤヒは、物部氏の祖神であり、日本建国の祖ということか!とても興味深い内容だった。日本の歴史、神の歴史を辿りながら、錯綜する情報を解きつつその正体に近づいていく筆法は、緊張と興奮を覚えた。我が日本の祖と出会えた神聖な感覚だ。関連する情報の掘り下げも徹底していて、知識の蓄積とさせてもらった。熊野三山の件は、10数年以上前に当地を訪れた際の記憶がよみがえり、さらに時空を超えた歴史の世界を堪能した。読み応えのある一冊である。