最終稿じゃないので、カットされて無くなったシーンとかセリフがあって面白い。
また、原作者と監督の対談(雑誌バラエティに載っていたもの)が収録されているのも興味深い。
このシナリオ本の価値は、映画「Wの悲劇」に対する思い入れによって異なると思うが、決して★1つという事はない。
私個人的には★3.5ぐらいだけど、★1に対する抗議として★5つにします。
>アイドルに対する嫌がらせのような台詞…他の方のレビューを読み、
>脚本家荒井晴彦氏の人間性がよく判ったような気がします。
>この台本は監督との共同執筆なので正確にはどこまでが荒井氏なのか
>判りませんがおおよそ予想がつきます。
澤井信一郎監督の著書「映画の呼吸」によると、「できあがったシナリオでの分担は、荒井君が七割、僕が三割といったものでした。僕が書いたのは、舞台がらみのシーン。作品の中心となる青春映画の部分は、荒井君。」
また、このシナリオ本には、「『Wの悲劇』映画化の周辺」という原作者の夏樹静子と澤井信一郎監督の対談が収録されています。そのなかで、
澤井「今の僕の興味の焦点は、主演女優賞をひろ子にとらせたいというということですね。それに値する演技は、じゅうぶんしているんですよ。(後略)」
澤井「(前略)今回、『Wの悲劇』で変身したとすれば、大人になったから大人の役を演じるということなんですよ。」
実際、ブルーリボンの主演女優賞を薬師丸ひろ子が受賞していることから、このシナリオは大成功と言えると思います。
>原作のプロットを劇中劇にしてしまったアイデアは大胆ですが
>よく原作者が黙っていましたね。
再度、この本に収録されている原作者夏樹静子と澤井信一郎監督の対談から
澤井「映画『Wの悲劇』は原作とは違ったものになりましたが・・・。」
夏樹「『Wの悲劇』の原作について申しますと、ブロードウェイで推理舞台劇がヒットするような意味で、舞台劇になったらいいな、と書きながら思っていました。(中略)自分の気持ちが通じたことの嬉しさがありましたね。」
夏樹「劇中劇になさるということは今も申しましたように我が意を得たりと嬉しかった(後略)」
原作者も納得していたようですね。
映画は見てからレビューする。本は読んでからレビューする。
最低限のマナーだと思うけど。

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Wの悲劇: シナリオ (角川文庫 緑 445-99) 文庫 – 1984/11/1
- 本の長さ198ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1984/11/1
- ISBN-10404144599X
- ISBN-13978-4041445990
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1984/11/1)
- 発売日 : 1984/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 198ページ
- ISBN-10 : 404144599X
- ISBN-13 : 978-4041445990
- Amazon 売れ筋ランキング: - 993,920位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 591位日本の戯曲・シナリオ
- - 13,870位角川文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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東京生まれ。慶応義塾大学英文学科卒。1973年、「蒸発」で第26回日本推理作家協会賞受賞。89年、仏語訳「第三の女」で第54回フランス犯罪小説大賞受賞、2006年に女性作家では初めて、日本ミステリー文学大賞を受賞する。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 裁判百年史ものがたり (ISBN-13: 978-4163723303 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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