キマイラ、いよいよここまで来ましたか。
ソノラマ文庫でいうところのキマイラ「梵天変」と「縁生変」の二冊が一冊になった新装版。昔でいうところの13巻と14巻です。この二巻ではキマイラとはそもそも何者か、どうして久鬼源造がキマイラと関わる事になったのかが、彼の青年時代まで遡って描かれ、かつまたその彼が当時知った更に古い時代の話まで物語は時を遡ります。具体的には明治自体の大谷探検隊の中央アジア・西域探険隊の話までいきます。かつて列強の力のせめぎ合いがあったチベットの話に繋がります。かつて読んだことがある本ではあるのですが、やはり心躍ります、この物語。
物語が物語を必要として、それらが相乗的に物語を分厚く深く強い律動のある物にしていく。「陰陽師」などのさらりとしたものとは別系統の強く太い、登場人物たちですらそのパーツに過ぎないように思えるほどの物語というものがここにはあります。
夢枕獏のライフワークとなっている作品だけに、本当に深く熱く面白いです。是非最初の1巻からお読み下さい。1巻こそ、まだ子供向けのジュヴィナルな部分がひっかかるかも知れませんが、2巻以降は一気に読んでしまうことになると思います。

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キマイラ 7 梵天変・縁生変 (ソノラマノベルス) 新書 – 2009/4/21
己の内に「獣」を秘めた2人の青年を描く大河伝奇小説。そもそも「キマイラ化」とは何か。その謎を解かずして、2人は救えない。その鍵となる「キマイラの腕」は日本にあり、なんと明治時代、遠く中国・西域から持ち込まれていた。
- 本の長さ324ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2009/4/21
- ISBN-104022738448
- ISBN-13978-4022738448
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2009/4/21)
- 発売日 : 2009/4/21
- 言語 : 日本語
- 新書 : 324ページ
- ISBN-10 : 4022738448
- ISBN-13 : 978-4022738448
- Amazon 売れ筋ランキング: - 965,556位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 46位ソノラマノベルス (本)
- - 63,119位新書
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著者について
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1951年、神奈川県小田原市生まれ。77年に作家デビュー後、“キマイラ・吼”“魔獣狩り”“闇狩り師”“陰陽師”シリーズ等人気作品を発表し、今日に 至る。89年『上弦の月を喰べる獅子』で、第10回日本SF大賞を、98年『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞を受賞。日本SF作家クラブ会員(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 天海の秘宝(上) (ISBN-13: 978-4022507631 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)