【7月26日 AFP】舞台上での熱いパフォーマンスで知られる米ロック歌手ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)が、実は過去にうつ症状に悩まされていたことを米誌ニューヨーカー(New Yorker)とのインタビューで告白した。コンサートでは3~4時間ノンストップで歌い続けることも珍しくないスプリングスティーンだが、ニューヨーカー誌の最新号に掲載された記事によれば、かつて「純粋な恐怖と自己嫌悪」に襲われた時期もあったという。

 スプリングスティーンは健康に対する高い意識や、規則正しい生活でも知られている。記事中では「私の問題は、ドラッグなどの分かりやすいものではなく、もっと静かなものだった」と語っている。

 友人で伝記本も執筆したデーブ・マーシュ(Dave Marsh)氏は同誌に対し、スプリングスティーンは1982年ごろに名声を重圧と感じるようになり、自殺願望に襲われていたと明かした。「ロケットに乗っているようなものだ。無名の歌手が一躍大物になり、途端に周りからもてはやされ始めた。自分の真の価値とは何なのか、葛藤が生まれたとしてもおかしくない」

 同誌は、父親との複雑な関係の思い出にも悩まされていたスプリングスティーンは、1982年に心理療法士のカウンセリングを受け始めたと伝えている。(c)AFP