路線バスで荷物も輸送 県北自動車とヤマト運輸


 県北自動車(盛岡市、松本順社長)とヤマト運輸(東京都、長尾裕社長)は3日、トラックの代わりに路線バスを利用して「宅急便」を輸送する「貨客混載バス」の運行を開始した。盛岡―宮古間の都市間バス「106急行」と宮古―重茂(おもえ)半島間の路線バスで1日1便輸送する。ヤマトによる「貨客混載便」は県交通(盛岡市)に次ぎ、全国で2例目。

 両社は、バスの後部座席約3分の1を減らし、荷台スペースに改造した「ヒトものバス」を共同で開発。専用の荷台スペースを設けた改造バスによる混載便運行は全国初。

 バスは客を乗せる前に盛岡市内で宅急便を積み、終点到着後の回送中に、宮古市内のヤマトの営業所などに引き渡す。貨客混載により県北自動車は、宅急便の輸送料を得ることで、路線バスの路線維持につなげたい考え。ヤマトは集配回数が減り、物流の効率化を見込んでいる。

【写真=第1便として出発した、バスの後部座席を減らし、荷台スペースを設置した貨客混載バスの「ヒトものバス」=JR盛岡駅】

(2015/06/04)

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