メニュー偽装表示を5月に公表した東京ディズニーリゾート(TDR)のホテル運営会社が、1カ月後にはウェブサイトから文書を削除していたことがわかった。まだ全利用客への返金は終わっていないとみられるが、会社側は「情報が行き渡ったと判断した」と説明する。

 偽装表示があったのは、「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」「ディズニーアンバサダーホテル」「東京ディズニーランドホテル」のレストランやルームサービス。

 TDRを運営するオリエンタルランドの完全子会社で、ホテル運営のミリアルリゾートホテルズ(千葉県浦安市)は5月30日、サイトに「一部メニューの使用食材に関するお詫(わ)び」を載せ、ブラックタイガーを「車海老(えび)」、交雑種の国産牛を「和牛」などとしていたと公表。問い合わせ先電話番号もあった。

 ところが、ミリアルは7月1日に文書を削除。理由は「報道されて情報が行き渡り、問い合わせも減ってきたため」(広報担当者)としている。

 現在、対応は各ホテルでしているという。問い合わせがあった利用客には、レシートなどで確認できた場合、1千円を返す対応をとっている。

 一方、ホテルミラコスタでメニュー表記と異なる食材を結婚披露宴で約3万人に提供しながら、公表していないこともわかった。ミリアルは「新郎新婦を通じて連絡をとり、返金などの対応を終えたため」(広報担当者)としている。