「日銀が国民を苦しめた」白川総裁を叱った“伝説の教授”浜田氏 (1/3ページ)

2010.6.18 19:32

経済学界の重鎮、浜田宏一氏から叱られた白川方明日銀総裁

経済学界の重鎮、浜田宏一氏から叱られた白川方明日銀総裁【拡大】

  • 浜田宏一氏

 「日銀の間違った政策が国民と産業界を苦しめている」-。経済学界の重鎮、浜田宏一・米イェール大教授(74)がかつての教え子である白川方明(まさあき)日銀総裁(60)を公開書簡のなかで叱責し、金融界で話題になっている。浜田氏は「失業や新卒者の就職難で日本経済の活力がますます失われる」と警告したうえで、日銀がとるべき政策をアドバイスしている。(夕刊フジ)

 公開書簡は、浜田氏と若田部昌澄・早稲田大政経学部教授、経済評論家の勝間和代氏による共著『伝説の教授に学べ!本当の経済学がわかる本』(東洋経済新報社刊、今月24日発売)の冒頭に掲載されている。

 浜田氏は東大経済学部の助教授時代の1970年、ゼミ生だった白川氏に経済学を教えた。夕刊フジの取材に対し浜田氏は「国際金融も教えたかもしれません。その年のゼミ生は優秀でしたが、そのなかでも白川君は抜群にできました」と振り返る。

 浜田氏は教え子だった白川氏が「日銀流理論」に染まってしまったことを嘆く。日銀には「金融政策でデフレを脱却することはできない」という考えが根強いが、浜田氏は金融緩和によるデフレ脱却は可能と主張。こうした日銀流の理論は世界の標準的な経済学の理論とかけ離れていると批判する。

関連ニュース

注目サイト