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交通アドバイザー会議
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◆ 第2回交通アドバイザー会議議事概要


議 題

 (1)バリアフリー化の取り組み(資料説明)
・バリアフリー関係基本構想受理状況
・バリアフリー関係補助制度の概要
・バリアフリー教室、出前講座の開催状況   
・進めよう みんなにやさしい まちづくり
・札幌市交通バリアフリー基本構想
 (2)鉄軌道事業者の取り組みについて(資料配付)
・エレベーター及びエスカレーターの整備状況 
・パークアンドライド駐車場、パーク&トレイン駐車場の整備状況   
・乗務員による介助

 (3)サービス改善の進捗状況
・札幌市交通局及びJR北海道から補足説明


議論の主な概要
 ・運賃料金について

《百武アドバイザー》
 札幌市の地下鉄の運賃は、1区間乗車して200円は高いと思う。
 東京のJRだともっと安い。もっと運賃面での工夫がほしい
〈交通局〉
 「よさこいソーラン祭り」の期間には、JRと地下鉄の両方を乗車できるカードを発売しています。
 期間中の販売は、1日目が1,839枚、2日目が1,581枚の計3,420枚の発行であった。
 当初の用意が1日3,000枚であったのに対し、半分の実績であった。
 今後も何とか継続していきたい部分です。
《ハワードアドバイザー》
 土曜日と日曜日に乗り物を半額とする取り組みは良いことだと思います。ただ、1回だけの取り組みなのは残念です。
 週末とか「雪祭り」や「よさこいソーラン祭り」等は特別なイベントであるのに、応援する立場でなぜできないかと思います。
〈交通局〉
 現在検討をしているもので、10月の土曜日と日曜日の形でやっております。
 最終の土曜・日曜はバスを含めた形で検討しております。
 昨年実施はイベントと重なったこともあり、24,000枚くらいの実績がありました。
 今年の経過では、1回の土曜・日曜で12,000〜13,000枚の実績で、それなりの効果は出ております。 
 こちらとしては、20,000枚の実績をあげなければ、うまくいかないのかと思いますが、これから他のキップと合わせながら検討している段階です。


 ・混雑解消

《渋谷アドバイザー》
 JRさんの一定の通勤圏内で乗り入れ(JRと地下鉄の相互乗り入れ)を長期的に計画して導入する考えはないのでしょうか。
 乗り入れができるようになれば、混雑解消と利用者も増えると思いますが。
〈札幌市〉
 実は以前にも検討した経過がありますが、技術的な問題等があります。
 地下鉄車両はゴムタイヤを使用しており、そのまま乗り入れるためには車両自体の改造や駅舎等の構造も全部変えなければならないとか、ハード面で乗り越えなければならない課題が沢山あります。
 両方の線路を運行できる車両の開発をできないかということで検討もしてみましたが、 開発費用が多額になることが予想され、検討はその段階で止まった状況です。
 今後、結節点でスムーズな乗り換えができる方策がないか検討することで進めたい。
《尾形アドバイザー》
 本を持って公共交通を利用することが多く、混雑時には他のお客さんとぶつかってしまう。どこか1箇所でも網棚があれば、そんなことが解消されると思う。
〈交通局〉
 最初から車両を軽くするための設計を考えており、網棚を設けるとなると、フレーム等の加重による強度の問題等を検討しなければならない。
 地下鉄は、路面電車からの輸送の使命を受け継いだもので、網棚のあった路面電車は、冬季において帽子や手袋等の忘れ物が沢山あった。それを解決することと、軽量化は一石二鳥をねらったものであり、今後の検討はもっと時間をかけたい。


 ・路面電車優先信号

《渋谷アドバイザー》
 よく路面電車を利用させていただいておりますが、目的地に到着するのにあまりにも時間がかかりすぎる。
 現状は信号を1つづつ止まらなければならない。これをコンピューター制御により電車の運行に合わせて信号を変えるようなシステムにすれば、スムーズに運行ができ、利用者がもっと増えると思います。ちょっと信号を工夫するだけで便利になると思う。
〈札幌市〉
 路面電車の活用方策について、一昨年から関係機関でプロジェクトチームを作り、その中でスムーズに走行できる優先信号として制御できないか検討しており、南1条西4丁目から西15丁目の間で道警交通制御室の協力のもと実験をやっています。
 今年度、3回(9月末の1週間、11月頭、冬季の1カ月)の実験結果により、評価や効果をみて判断したい。


 ・英語による案内

《ハワードアドバイザー》
 路面電車には英語によるアナウンスはあるのでしょうか。
 夏の観光シーズンには、多くの外国人が札幌を観光するのに英語の案内が必要と思います。
 特に路面電車からロープウェイへの乗り継ぐ方法の案内が無いため大変不便です。
〈交通局〉
 現段階では、そこまで整備されていません。
 ロープウェイへの案内について、持ち帰り検討したい。


 ・心のバリアフリーと道路の段差

《竹内アドバイザー》
 車椅子利用者等身体障害者に対する最近の対応は良くなってきており、対応に感謝いたします。
 ただ、ユニバーサルデザインの考えから、障害をもった人や車椅子使用者を特別な扱いをしなければならない状況がいつまで続くのかなと思います。
 北海道を代表する札幌駅で、車椅子利用者が荷物用のエレベーターで移動させられたという新聞記事が掲載された。
 私はあまり意識しないで荷物であろうと他人に手を掛けないで移動できるのであればいいと思っていましたが。心のバリアフリーということを考えると気になりました。
 これから先、エレベーターを設置しているからといって、バリアフリー化やユニバーサルデザイン化が進みましたとは言ってほしくない。
 ここまで出来上がった今のインフラをそのまま生かして、完全にバリアフリーのものを後付しても限界があると思います。
 誰の手も借りずに1人で公共交通を利用することは将来も無理なことであり、職員さんの対応に頼るほうがバリアフリーという点で正解なのかという気がしてきました。
 最近、バリアフリー道路とかいって歩道を直しています。歩道から車道へ降りるところに段差ができている。新しく工事が終わったところ、特に交差点では1〜2pの段差がある。なぜなのかお聞きしたい。
〈JR北海道〉
 投書の件につきまして、お年寄りや子ども連れ、大きな荷物を抱えた方などにもご利用いただいております。また、自動販売機の商品供給や回収ゴミの運搬の際に使える設備として汎用性を持たせたエレベーターとしています。
 お目にする頻度として荷物を運ぶ機会の方が目立つため、荷物用と思われる方が多いのかと思います。
 改札口内には構造上の問題があり、エレベーターが付いておらず、インターホンで連絡いただき、社員が同乗して利用いただいております。そんな意味でお手伝いする職員を増やし、お待ちいただく時間をなるべく短くしたいということで、サービスマネージャーを配置させていただいております。
〈開発局〉
 歩道と車道の段差がなぜできるのかということにつきまして、本日答えを持ち合わせておりませんが、車椅子の方や特に冬の歩行者を含めて道路等でバリアフリーに向けて取り組んでいかなければならないと考えております。


 ・バリアフリー化の促進

《塚田アドバイザー》
 小樽駅にはエスカレーターが設置されましたが南小樽駅には利用率が悪いということで対象になっておりません。
 小樽は北海道で高齢化が一番進んでおり、身体障害者も多いので、もう少しバリアフリー化を促進してほしい。
 国道5号線が街の中心を横断しているため、大型車両が沢山走っている。後志地区とか札幌地区へ通過するだけの車両を山の方にでも道路を造って、市内を走らないような方法を検討していただきたい。
 小樽市は資金的に苦しく、国と北海道とで環境整備をお願いしたい。
 バスで札幌へ出たり、JRのエアポートで千歳へ行ったりするが、大変便利になりました。ただ、目の不自由な方への音による案内方法がどのようになっているのかお聞きしたい。
〈JR北海道〉
 目安として、1日5,000人の乗り降りのある駅から優先的に進めておりますが、まだ全部整備し終わっていませんので、逐次順番をつけながら進めたいと考えております。南小樽駅は5,000人にとどいておらず、経営の余力を使い、足りない分を国や自治体のお力添いをいただいて整備していきたい。
《竹内アドバイザー》
 道内の駅の何%を改善する考えなのか。
〈JR北海道〉
  無人駅を含め、473駅のうち、5,000人以上の駅は29駅あります。現在、16駅まで進んでいますが、自前では全ての駅を改善するのには無理があるので、目安の29駅の整備を通過目標として、先ずは達成したい。


 ・公共交通の利用促進

《杉岡アドバイザー》
 マイカーによる都心乗り入れを利便性の保障をしながら抑制していけるのかどうか。
 札幌の実態はマイカー乗り入れの抑制への対応ができていない。地下鉄を使わず駐車場を使うという便利な環境が用意されていることによると思われる。
 また、パークアンドライドのシステムについては、ICカードの実証実験や白石駅の社会実験の成果を押さえた上で拡充していけるのかどうか。
 都心回帰型の動きの中、移動の利便性を保障し、駅及び車両、駅までのアクセス、車椅子使用者が活用することも視野に入れながら、本格的なシステムをどの辺まで見通して進めていくのか説明願いたい。
〈運輸局土井〉
 ICカードの実証実験は地下鉄全駅を対象に実施しており、現段階では本格運用の見通しは札幌市交通局の最終判断が必要となりますが、運輸局としても何らかの施策で支援していきたい。
〈札幌市〉
 パークアンドライド駐車場は着実に増えているが、地下鉄沿線での大規模に拡大するための土地が無く大幅な増加は実効性が薄いと考える。
 白石駅での実験は、単発利用の利用客を対象に取り組んでいるもの。PRの不足があったものの徐々に利用は増えている。
 札幌市の交通体系は地下鉄とバスを連携させており、バスの充実を今後も進めなくてはならない。パークアンドライドをやることによるバス輸送への影響や乗り継ぎ運賃のあり方も考慮しなければマイカー抑制に繋がらない。
 料金面での割引は地下鉄のみの適用であった「どにちかキップ」をバスを含めた形で取り組みを検討しています。
 ICカードは今までにない料金収受方法を工夫できる要素を持っており、割引のあり方もバリエーションを考え得るシステムということで現在議論させていただいている。
〈JR北海道〉
 JR北海道の使命としては中長距離帯のお客さんの利用に応えることであり、駅周辺の特急列車利用客を対象として駐車場を設置している。
 現在、自前の土地はもう無く、平面では限界。函館では一部立体化を行い、旭川でも立体化について検討している。
 特急列車の便利さや駅までのアクセシビリティの良さを発揮する施策として、増やせる余地のあるところは勉強していきたい。


 ・サービス改善プロジェクトチーム

《杉岡アドバイザー》
 サービス改善にはコストがかかる。全て事業者ごとの改善に意識されている。
 利用者の負担と事業者サイドのインセンティブを維持しながら新しいサービス提供、利用者拡大をどういう仕掛けで進めるのか考える必要がある。
 利用者を含めた問題別のプロジェクトを立ててプラットホームを設け、そこでコーディネーターとかマネージャー的な人の配置をし、両者が妥協できるような接点を求めるような仕組みを考える必要があると思います。
 事業者側も利用者側も色々なアイディアを出せるようなネットワークを研究していく必要があると思います。


 ・リアルタイム情報

《渋谷アドバイザー》
 十勝沖地震の1週間後、釧路で会議があるためJRを利用したが、当日の不通箇所や特急がどこまでしか動いていないとか、そういう説明や分かりやすい表示が札幌駅や車両内で目に付かなかった。
 電光掲示板で一定の内容の情報を提供するだけでなく、今の状況を知らせるようなソフト面でのサービス提供のできる体制を考えていただければと思います。
〈JR北海道〉
 全ての現場に徹底していくことで改めていきたい。
 社員が分かっていることが必ずしもお客様に伝わっていないというのが現実と認識しております。掲示物等目に付かないこともございますので、改めて自覚し求められている情報をお伝えするよう心がけていきたいと思います。
 車内の電光装置につきましては、一定のサイクルで表示する内容をCDロムに入れて、車両毎にインストールして表示していますが、オンライン化するのは厳しい状況ですので、車掌の音声によってご案内せざるを得ない現状です。


 ・快適性

《尾形アドバイザー》
 交通機関は快適性を追求してほしい。
 地下鉄エレベーターの発車音は最終の地下鉄が出発する時のような音が出る。
 そういったところにも目を向けていただけたらと思います。

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