2000年7月5日放送 |
||||
基礎講座
|
||||
シーン1小学校2年生に鶏レバーを食べてもらい感想を聞きました。また公園ではレバー嫌いの人にご協力をいただき、嫌いな原因をレバーのニオイと味とに分けて答えてもらいました。その結果、レバーが嫌いだと言う人の8割以上が嫌いな原因をニオイと答えました。 |
||||
シーン2料理本のほとんどにレバーのくさみを取る方法として水につけると書いてあります。ところがその方法ではニオイにほとんど差がありません。水につけてもごく表面の血液しか抜けないのです。 そこで特殊な方法を使い、精肉段階でレバーから完全に血を抜き取りました。すると不快なニオイはまったくしません。レバーだとわからない人もいるほどでした。次に血液を加熱したものでは、予想に反し臭くないという判定でした。 |
||||
シーン3レバーのニオイの原因は世界的にも研究が無く、今回、大学の協力により初めてわかってきました。肝臓の細胞には様々な酵素が並ぶ膜が発達しています。この膜の成分の一つ、アラキドン酸が、加熱により活性化した血液の鉄分と反応すると生臭いニオイが発生します。これがレバーの生臭さの大きな原因の一つと考えられています。 |
||||
シーン4フランス料理でも中国料理でも料理人はレバーの加熱には気を使っています。それは次の2つの理由によります。[1] ニオイが強くなること、[2] 食感が悪くなることです。レバーは加熱されている時間中、アラキドン酸と鉄が反応しニオイを発生します。 そこで、最低限の火が通ったら加熱をやめることが大切です。レバーを炒めるのでは、火が通るまで時間がかかるため、高温にした油でサッと中まで火を通すのです。これによりニオイ物質の量はおよそ3分の1にまで減らせます。 ※におわない、おいしいレバニラの作り方は実習コーナーで。 |
||||
実習コーナー下味付けレバーが2つの料理に応用できます。
レバニラ炒め
レバーのごま風味
|
制作・著作 NHK (Japan Broadcasting Corp.) このページに掲載の文章・写真および動画の無断転載を禁じます。 |
||||