広瀬道貞社長定例記者会見(要旨)  
  2003年9月30日  
  ※ 新テレアサ誕生について

広瀬社長:
昨日9月29日より、この新本社ビルのスタジオから「やじうまプラス」「スーパーモーニング」「ワイド!スクランブル」「スーパーJチャンネル」「ニュースステーション」などの生放送をセットも新たにお送りしている。18年ぶりに制作や報道情報が一緒に仕事をする環境になり、テレビ局らしい雰囲気になってきたと感じている。
六本木ヒルズという街は、たくさんの人が集まる街である。テレビ朝日のこのビルだけで毎日一万人近い通行がある。新しい建物にたくさんの人が集まるという利点を上手く使って新しいテレビ局に生まれ変わっていきたいと考えている。現在も1階アトリウムを中心に番組PRイベントを展開しているが、こういうイベントを盛んに行って賑やかな局にしていきたいと思う。
 また、明日10月1日より社名を「全国朝日放送株式会社」から「株式会社テレビ朝日」に変更する。明日は六本木ヒルズアリーナで新番組の応援を兼ねた「新テレアサ誕生宣言」を行う予定である。

※ 視聴率状況について

広瀬社長:
私たちは、「全社変革推進運動」でプライムタイムで視聴率トップを目指すということを社員と共に誓っている。昨年10月よりその計画に基づいた編成をはじめ、今でちょうど一年が経とうとしている。4月から半年間のプライムタイムの平均視聴率は11.9%、目標の12.2%に0.3ポイント及ばなかったものの、一年前よりも0.6ポイントアップしている。26週間のうち、2位や3位を獲得している週が合計10週となっている。系列各局の視聴率も上昇していて、ABCが2位を確保するなど、主要10地区中4つが3位以上を獲得している。プライムタイム視聴率1位〜4位の差が少なくなり、熾烈な争いになってきたという印象である。
 好調に推移したのは、「土曜ワイド劇場」「日曜洋画劇場」「TVタックル」そして「ニュースステーション」である。ドラマは本格的な「菊次郎とさき」が好成績を収めたほか、金曜ナイトドラマの「特命係長・只野仁」が高視聴率を獲得している。プライム外にはなるが23時台以降のバラエティが大健闘をしており、26週中1位〜2位を9週、3位を7週と、16週間に渡って4位を脱出している。
 10月以降のプライムの目標視聴率は12.7%である。高い目標であり、他局の数字を奪わなくては実現できない数字ではある。混戦が予想されるが、力を尽くして目標を突破したいと考えている。

※ 10月改編について

早河常務:
10月改編については、木曜8時に予定していた「西部警察」の後枠については、「新・京都迷宮案内」。木曜ドラマについては金曜ナイトドラマでご好評をいただいた「トリック」を。水曜21時はこちらも昨年高視聴率を獲得した「相棒」、アニメの「釣りバカ日誌」を「ボボボーボ・ボーボボ」に変更する。金曜21時のABC枠では、「世界プチくら」と題して海外の美の秘密を探求する番組をお送りする。好調な番組が多いので、今回はあまり番組改編は行わず底上げを図っていきたいと考えている。
 その他、開局45周年記念番組のドラマ「流転の王妃・最後の皇弟」や、同じくバラエティでヨーロッパからフォーマットを購入した「テスト・ザ・ネイション」などを投入していく。この「テスト・ザ・ネイション」はテレビを通してIQを知るという非常に画期的な番組で、ヨーロッパ各国で高い視聴率を獲得している番組である。その他土曜ワイド、日曜洋画、サッカーやマラソンなどのスポーツ物件と「ミュージックステーションスーパーライブ」など持ち得るソフトをできる限り投入して全体として目標に到達したいと考えている。

※ 営業状況について

広瀬社長:
5月以降は前年比マイナスが続いていたが、9月になって好調に転じ、スポットが前年比103.1%、スポット・タイム合わせて現段階で既に前年比100.2%となっている。9月に入って株価も上昇傾向にあり、やっと広告にも流れてきた印象である。好調であったのはデジタルテレビなどの電気機器、それに伴って精密事務機器などである。そのほか金融、保険、食品、飲料などが前年に比べて好調に推移した。開局45周年記念番組「流転の王妃・最後の皇弟」に関しては非常にご好評をいただいており、中味の優れたものを作れば高く評価していただけるということを実感している。

※ 「西部警察」について

広瀬社長:
西部警察については、私自身も宮崎でのロケに足を運んで見学をしていたこともあって名古屋での事故は想像だにしなかった。ただ、一旦事故がおこってしまったからには、怪我をされた方の回復が最優先、レギュラーの制作中止、スペシャルの放送無期延期といった考え方は、石原プロモーションと私どもとの考えは全く一致していたと言っていい。スペシャルの放送を希望する声などをたくさんいただいているが、そういったことは皆さんが全快したあとに考えること。私自身三度名古屋にお見舞いに伺っているが未だに入院なさっている方もいらっしゃる。1日も早い回復を最優先に考えたいと思っている。
「西部警察」が予定されていた木曜8時枠については、予定を繰り上げて「新・京都迷宮案内」を放送する運びとなった。関係者にはずいぶんご無理を聞いていただき、ご協力をいただいている。心からお礼を申しあげたい。

※ 「ニュースステーション」について

広瀬社長:
久米宏さんについては3年ほど前より節目節目で「機会を見て辞めたい」との申し出があった。私たちは「ニュースステーション」は視聴率の面からも、営業的な面からも大変頼りになる番組なので何とか頑張ってもらいたいと説得してきたが、今年の始めの段階でこれ以上お願いをするのは酷だと感じ、2004年3月の契約満了をもって、ということで同意をした次第である。
 18年間という長い間飽きられなかったのは久米さんが常に新しいことに挑戦していく姿勢を崩さず、新境地を開いてくださったからだと感謝している。
 久米さんの後をお願いする古舘伊知郎さんも研究熱心で力のある方なので大いに期待をしている。古舘さんの特徴を生かした番組作りをしていくつもりである。
 タイトルなどについては、「ニュースステーション」に思い入れもあるだろうし、「ミュージックステーション」「スマステーション」などここから派生した番組名もある。一方で新たなタイトルをつけるとすれば各方面との相談も必要である。いずれにしても来年3月までの間に時間をかけて検討をしていきたい。

早河常務:
この時間帯に、ニュースを中心としたスポーツや特集で構成される番組を放送していくと言う点では不変である。ただ、時代とのマッチングや古舘さんというキャラクターを考えて手を入れられる部分は手を入れていきたいと考えている。ただ主役が変わったというだけではなく、視聴者の皆様のニーズに応え得る、新鮮なものをお届けしていきたい。
 
 
以上
 
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