ダイエー日本一視聴率71.6%

 プロ野球、ダイエー・ホークスが初の日本一に輝いた28日、地元の福岡市民が日本シリーズのテレビ中継にくぎ付けとなった。29日にシリーズ第5戦の視聴率がビデオリサーチから発表され、北部九州地区で試合を中継したTBS系列のRKB毎日放送の平均視聴率は47・1%。ダイエー・王貞治監督(59)の優勝インタビューの際には瞬間最高の71・6%をマークした。RKB広報部は「驚異的な数字。これは事件ですよ」と大喜び。一方、第6戦、7戦を中継予定だったフジテレビとテレビ朝日は、がっくりと肩を落とした。

 博多っ子は、西鉄ライオンズ以来41年ぶりの地元チームの優勝をかたずをのんで見守っていた。RKBの視聴率は試合開始からうなぎ登り。終盤に60%を突破し、王監督の優勝インタビューが始まった午後9時43分に瞬間最高の71・6%を記録した。

 RKB広報部はこの驚異的な数字に目を疑った。「本当にいい試合の中継権を取っていた。もう二度と出ない数字では」と興奮冷めやらぬ様子。平均47・1%はRKBの視聴率としては、77年のレコード大賞の48・5%、78年のレコ大の48・2%に次ぐ数字。瞬間最高の71・6%は同局の記録となった。同局は「王監督に番組に出演してもらいたい」とラブコール。「ダイエーの勢いにのって、年末を乗り越えたい」と急きょ、特別番組の編成に入っている。

 一方、中日の地元の名古屋地区で試合を中継したCBC中部日本放送の平均は31・2%。瞬間最高は午後9時2分の53・6%。第1〜5戦のすべてにおいて、北部九州地区の視聴率が名古屋地区を圧倒。地元ファンの盛り上がりでもダイエーが勝っていた。

 高視聴率で沸くTBSと系列局とは対照的に、第6、7戦の放送を予定していたフジテレビ、テレビ朝日からは「残念。放送したかった」との声。第6、7戦までもつれこめば高視聴率は間違いなかっただけに、逃した魚は大きい?


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