社説:日中経済関係 より深め対立抑えよう

毎日新聞 2012年09月26日 02時31分

 韓国も加えた日中韓の自由貿易協定(FTA)締結に向け、今こそ交渉を加速させることである。欧州統合の例をそのまま東アジアに持ち込むことは無理だとしても、モノの流れの自由化を手始めに、ヒト、カネの動きをもっと活発化させ、国境の壁をより低くすることだ。

 特に日本は、中国や韓国企業による投資をもっと積極的に受け入れるべきだろう。中国企業の対日投資額は日本企業による対中投資額の100分の1以下(11年)しかない。それでも中国企業進出の話が出ると「乗っ取られる」と過剰反応するきらいがある。日本のためにならない。

 一方、日本企業は今後予想される中国のさまざまな変化を念頭に、戦略を練り直す必要もありそうだ。

 中国国内では、反日とは別に、賃金や労働環境への不満を背景とした争議が増えている。高成長の持続、潤沢な安い労働力、といった従来の想定を修正する時にきている。中国一極集中ではなく、日本、極東ロシア、南アジアまで含めた広範な「アジア」の中で展開を考えていくことがより重要になろう。

 長期的な視野を持ち、新たな危機を封じこめる知恵と対話が日中に求められている。そのためにも、まず両国にしっかりとした基盤の政権が築かれなければならない。

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