すでにお伝えしましたように、27日、ワシントンにあるCSIS=戦略国際研究センターの本部で、「紛争解決策を模索する過渡期におけるベトナム東部海域いわゆる南シナ海とアジア太平洋地域」をテーマにしたシンポジウムが開催され、中国や、ベトナム、フィリピン、日本、インド、シンガポールなどの各国の学者多数が出席しました。
シンポジウムでは南シナ海での最近の情勢、アメリカ・ASEAN=東南アジア諸国連合・中国の関係における南シナ海問題、南シナ海における安全保障強化を目指す措置などについて討議が行われました。シンポジウムで学者の大多数は「中国側が南シナ海の面積の80%を占める「U字ライン」に対する領海権宣言を出したのは、国際法に違反するものである」との見解を示しました。
U字ライン
オーストラリア国防学院のカーリール・サイアー教授は次のように語りました
(テープ)
「『U字ライン』というものは中国が1982年海洋法が制定される前の1948年に作成し、2009年に公式に公布しました。このことから見ても、中国側の声明が違法だといえます」
サイアー教授はこのように語りました。
サイアー教授
一方、CSISのアジア問題担当者であるボンニエ・グラッサー博士は次のように語りました
(テープ)
「中国側が応札を外国企業に呼び掛けた石油・ガス田はベトナムの排他的経済水域に属するのものです。これは、ベトナムと中国だけでなく、中国とフィリピンとの紛争の解決にも悪影響を与えています」
ボンニクラサー博士はこのように語りました。