「2014年 東映ラインナップ発表会」に登壇した、東映の白倉伸一郎プロデューサー

「2014年 東映ラインナップ発表会」が30日、都内で行われ、3月29日に公開される特撮映画『平成ライダーVS昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』の結末について、東映の白倉伸一郎プロデューサーが言及した。

今春の『仮面ライダー大戦』は、現在放送中の最新作『仮面ライダー鎧武/ガイム』ら平成ライダー15人と、ヒーロー像の原点を作り上げてきた『仮面ライダー1号』ら昭和ライダー15人が激突。先日には、1971年~73年に放送された第一作『仮面ライダー』で、本郷猛/仮面ライダー1号役を演じた俳優の藤岡弘、が、38年ぶりに同役を演じることが発表され、大きな話題に。"平成VS昭和"という掟破りのライダー対決とともに、昭和から平成へ、世代を超えて受け継がれてきた『仮面ライダー』の魂と歴史の集大成というべき、奇跡の物語が描かれるという。

はじめに白倉プロデューサーは、昭和ライダーは『仮面ライダー』(1973年)~『仮面ライダーJ』(1994年)、平成ライダーは『仮面ライダークウガ』(2000年)~『仮面ライダー鎧武/ガイム』(2013年)を指し、「これは我々が呼んでいるのではなくて、ファンの方々の言葉を我々が取り入れさせていただいたものです。厳密に言うと、昭和にカテゴライズされた中にも平成生まれのライダーがあったりします」と、昭和と平成に括りについて今一度説明した。

今春の『仮面ライダー大戦』は15対15という構図に注目が集まっているが、白倉プロデューサーはこの舞台を「平成がようやく昭和の歴史に並び立った。まさしく昭和ライダーと平成ライダーが並立するという状況がついに訪れたことになります」と表現。そして『仮面ライダー鎧武』の次のライダーがつくられることがあれば「平成ライダーの歴史というものが昭和ライダーを上回っていく」と、『仮面ライダー』の歴史が大きなターニングポイントを迎えていることを明かした。

本作は、昭和ライダー側から藤岡が演じる仮面ライダー1号/本郷猛、速水亮が演じる仮面ライダーX/神敬介、そして平成ライダー側から半田健人が演じる仮面ライダーファイズ/乾巧、井上正大が演じる仮面ライダーディケイド/門矢士など、過去作からも多数のライダーが駆けつけ、昭和VS平成の対立構図が出来上がる。これまで東映は、「仮面ライダー」「スーパー戦隊」のさまざまな「VSシリーズ」を公開してきたが、白倉プロデューサーは「なんとか"対"なんとか、VSシリーズと言いながら戦ったためしがない。対立しつつもやがて仲良くなり、手を組んでいく――これはもう40年前からずっとそういう形」とばっさり。これを前置きに「今回の『仮面ライダー大戦』については、決着をつける。平成が勝つ、昭和が勝つ、勝ち負けの結末をきちんと描く」と、これまでの「VSシリーズ」とは趣きの異なる作品になると宣言した。

最終的な結末についてはもちろん明かされていないが、平成か昭和か――3月の公開に向けて、今後さまざまな展開が予定されているという。最後に白倉プロデューサーは「ちなみ個人的には、平成ライダーを仕事にしてきましたが、生まれ育ったのは昭和ライダーです。心情的には完全に昭和を応援しております。"体は平成、心は昭和"……くだらないこといってる場合じゃないんですけど(笑)」と、自身のルーツとキャリアを表現していた。