観光客の夫婦が転落したロカ岬。(画像はtelegraph.co.ukのスクリーンショット)

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ポルトガル有数の観光地であり、ユーラシア大陸最西端の岬としても知られるロカ岬。この地で今月9日、ポーランドから来た観光客夫婦が、自撮り写真を撮影中に体のバランスを崩し崖から転落死するという事故が発生した。

フェイスブックやインスタグラムといったSNS上では、年齢や国籍を問わず非常に多くの人々が“セルフィー”と呼ばれる自撮り写真を掲載している。

だが自撮りに夢中になるあまり、周囲に対して不注意になり事故が発生するケースが世界中であとを絶たない。今年3月にはスペインで電車の屋根で自撮りを試みた男性が高圧送電線に触れ感電死、5月にはイランで女性2人が運転中ビデオでの自撮りによる前方不注意が原因で衝突事故が発生、さらにアメリカでも同月、車を運転中に自撮り写真をSNSに投稿しようとした女性がトラックと正面衝突し死亡した。

5歳と6歳の子供たちと一緒に、観光のためロカ岬を訪れていたポーランド人夫婦もこうした自撮りに夢中になっており、その上で今回の悲劇が起こってしまったのだろうとみられている。

転落した夫婦の救出のため、通報を受け駆けつけたレスキュー隊による作業が進められたものの、天候不良のために中断。翌日10日に再開された救出作業で2人の体は引き上げられたが、すでに死亡していた。

事故後ポルトガルのポーランド大使館に送られた子供2人は、事故による心理的ダメージが懸念されているため、今後カウンセリングが行われる予定とのことだ。

※ 画像はtelegraph.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)