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大盛況のうちに幕を閉じた表現・さわやかの
『15-0~フィフティーン・ラブ~~』HEP HALL公演をレポート!

11070622.jpg 毎回アクの強い強烈キャラのオンパレードで魅せる池田鉄洋主宰の苦笑系コントユニット、表現・さわやか。6/16(木)~19(日)、大阪・HEP HALLで上演された新作『15-0~フィフティーン・ラブ』でも、少女マンガをモチーフにした濃厚なコントの連続だった。一度見たら忘れられないほどの独特のオーラを放つ池田と同じ、いや、彼以上に濃い個性を持つ俳優陣が、『花より男子』『君に届け』『ガラスの仮面』『アンティーク~西洋骨董洋菓子店』などの少女漫画を下敷きにしたコントを繰り広げ、前作以上のアクの強さで満員の会場に笑いの渦を巻き起こした。

11070623.jpg 幕開けは池田が入学したての女子高生で登場し、及川奈央演じる美男子に一目惚れするという、“いかにも”な少女マンガの設定。そこから、F4と呼ばれる“古い”4人組、海パン一丁でたびたび登場する水泳部の先輩、冴えない将棋部生徒によるミュージカル、マヤと亜弓の演技対決、祇園祭ならぬ“擬音祭”……と、クスクス、ニヤリと笑う苦笑ネタから涙流すほどの大爆笑コントまで、ひたすらくだらな~い笑いが次々と展開されていく。一杯に埋まった客席からはたびたびドッと笑いが起き、観劇後には「あ~、くだらなかった(面白かった)!」のほかには何も残らない。池田がよく「あたまぽっかーんで観てください」と言うが、まさに何も考えず楽しめるおバカなコントがてんこ盛りだ。まだ観たことがない方には、次の機会にぜひ一度このこってり濃厚なキャラクターが集まるユートピアを楽しんでいただきたい!

(文・黒石悦子/撮影・引地信彦)

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(2011年7月 6日更新)


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プロフィール

表現・さわやか
学生時代に作・演出をつとめていた池田が、絶大な信頼を寄せるメンバーと共に、再び自分の笑いの世界を作る場として、2004年に結成。公演ペースは年に1回。テンポの良い構成と、役者の魅力を極限まで引き出す作風が、笑いの少なくなった小劇場界に受け入れられ、公演を重ねる毎に着実に動員を延ばしている。