訂正:消費者物価が5年ぶり1%超え、食料・エネルギー除く指数15年ぶりの上昇

11月全国消費者物価は前年比+1.2%、5年ぶり1%超え
12月27日、総務省によると、11月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は100.7となり、前年同月比1.2%上昇して6カ月連続のプラスとなった。1%台に乗せるのは5年ぶり。都内で20日撮影(2013年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 27日 ロイター] -総務省が27日発表した11月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は100.7となり前年同月比で1.2%上昇した。6カ月連続で前年を上回り5年ぶりに1%台に乗せた。
振れの大きい食料(酒類を除く)やエネルギーを除いた指数は、前年比0.6%のプラスで15年3カ月ぶりの上昇となった。円安とエネルギー価格の上昇を背景に、値上げがテレビやパソコン、缶詰など幅広い品目に波及しつつある。来春以降は消費税の引き上げも物価上昇要因となりそうだ。
主な上昇品目は電気代(前年比8.2%)、ガソリン(同8.7%)、傷害保険料(同10.1%)、外国パック旅行(同14.6%)など。テレビやパソコン、携帯型オーディオプレーヤー、エアコンなども上昇、冷蔵庫や電気炊飯器などは下落幅が10月から縮小した。キャベツなど生鮮野菜(訂正)も18.1%上昇した。
生鮮を含めた総合指数は前年比1.5%上昇した。物価の基調的な動きを示す食料・エネルギー除く指数は1998年8月(同0.7%上昇)以来の上昇率となった。
全国の先行指標とされる12月の東京都区部の消費者物価指数(除く生鮮)は99.5となり、前年同月比0.7%上昇、8カ月連続のプラスとなった。
主な上昇品目は電気代(前年比5.9%)、傷害保険料(同10.1%)、外国パック旅行(同10.3%)、ガソリン(同5.5%)など。
生鮮野菜が10.8%上昇し、これらを含んだ総合指数は前年比0.9%上昇となった。食料・エネルギー除く指数も0.3%の上昇となり2カ月連続のプラスだった。
2013年の東京都区部消費者物価指数は除く生鮮が前年比0.1%上昇し5年ぶりにプラス転換、総合指数は同0.1%上昇、食料・エネルギー除く指数は0.4%下落だった。
ロイターが事前にまとめた消費者物価指数(除く生鮮)の民間予測では11月の全国がプラス1.1%、12月の都区部がプラス0.7%だった。
総務省によると、消費者物価指数は税込価格を集計しているため来年4月の消費増税実施以降、増税分を除いた指数の公表は予定していない。
(竹本能文)
*本文中の「キャベツなど生鮮食品」を「キャベツなど生鮮野菜」に訂正します。

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