ギリシャ債務交換のCAC発動、信用事由に該当と認定=ISDA

ギリシャ集団行動条項発動で信用事由発生=ISDA
3月9日、国際スワップデリバティブ協会(ISDA)は、ギリシャ債務交換での集団行動条項(CAC)発動は信用事由に当たると認定し、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の支払いが発生したとの判断を示した。アテネで昨年11月撮影(2012年 ロイター/John Kolesidis)
[ニューヨーク 9日 ロイター] 国際スワップデリバティブ協会(ISDA)は9日、ギリシャ債務交換における集団行動条項(CAC)発動はクレジットイベント(信用事由)に該当すると認定し、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の支払いが発生するとの判断を示した。
決定は全会一致。清算価格は19日に入札方式で決定される。
これに先立ちギリシャ財務省は、債務交換の参加率が85.8%になったと発表。政府はCACを発動する意向を表明していた。CACが適用された場合、全体の参加率は95.7%に達するとみられている。
今回の信用事由認定に伴い、純ベースで最大31億6000万ドル相当が支払い対象となる可能性がある。ただ債券保有者が元本を全額毀損(きそん)するわけではないことから、実際額は低くなる公算で、今後数週間かかるとみられる手続きを通じて決定される予定。
クレジットイベントの認定は広く予想されていたことから、市場の反応は限られた。ユーロは対ドルで小幅下落したほか、米債価格は下げを縮小した。
ギリシャのベニゼロス財務相はこの日、CDSの発動をめぐるISDAの判断を懸念していないとの考えを示していた。
同相は議会で「CDSが発動されたとしても、われわれは懸念していない。世界的に問題となる額はネットで50億(ユーロ)以内だ」とし、「ギリシャおよび欧州全体の経済にとり、極めてわずかな額にすぎない」と述べた。
*内容を追加して再送します。

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