加RIMが「BB10」発表、ブラックベリーに社名変更し再出発

加RIMが「BB10」発表、ブラックベリーに社名変更し再出発
1月30日、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)は、新たな基本ソフト(OS)「ブラックベリー10(BB10)」を搭載した新型スマートフォン(多機能携帯電話)を発表した。写真はハインズ最高経営責任者(CEO)。ニューヨークで同日撮影(2013年 ロイター/Shannon Stapleton)
[ニューヨーク 30日 ロイター] カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)は30日、新基本ソフト(OS)「ブラックベリー10(BB10)」を搭載した新型スマートフォン(多機能携帯電話、スマホ)を発表した。
「BB10」は当初2011年に発売される予定で、1年以上遅れた末、ようやく今回の発表にこぎ着けた。ただ、米国での発売が3月中旬になるとの発表を受けて投資家の間では失望感が広がり、株価は約12%下落した。
ハインズ最高経営責任者(CEO)はニューヨークで開いた発表イベントで、社名を「ブラックベリー」に変更することも明らかにし、新たなスタートを切る姿勢を打ち出した。
新機種BB10は高速ブラウザーやスマートカメラなどの新機能を特徴としているほか、アプリケーションも豊富。「Z10」はタッチスクリーンを、「Q10」はQWERTYキーボードをそれぞれ採用した。
この日の新機種発表前、アナリストの間では、発売が2月以降にずれ込むことになれば同社にとって悪材料になるとの見方が出ていた。
アイロンファイア・キャピタルのエリック・ジャクソン氏は、「米国での発売の遅れが最も失望を誘った」と指摘した。
ハインズCEOは、米市場への投入が遅れたのは、通信関連のテストのためと説明。英国では1月31日に発売、その他の市場では4月に発売される。
機種の販売価格はほぼ予想通りで、米ベライゾン・ワイヤレスは2年契約で199ドル、加ロジャーズ・コミュニケーションズは3年契約で149カナダドル(150米ドル)としている。
同社はBB10を足掛かりに、アップルの「iPhone(アイフォーン)」やグーグルの「アンドロイド」搭載機がリードするスマホ市場での巻き返しを図る。
RIMは1999年にブラックベリー第1弾を発売。企業幹部や政府関係者を中心に一時は高い人気を誇ったものの、スマホ市場での競争が激化する中、2012年第4・四半期の同社の市場シェアは世界市場で3.4%、米市場では2%にまで落ち込んだ。
同社の株価も2008年のピーク時から90%下落している。
*内容を追加します。

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