情報BOX:韓国沈没船、済州管制センターとの交信内容

情報BOX:韓国沈没船、済州管制センターとの交信内容
4月22日、韓国南西部沖で修学旅行中の高校生ら476人が乗った旅客船「セウォル号」が沈没した事故で、事故発生直後の同船と済州島の海上交通管制センターなどの交信記録が明らかになった。写真は17日の救助作業の様子(2014年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[ソウル 22日 ロイター] -韓国南西部沖で修学旅行中の高校生ら476人が乗った旅客船「セウォル号」が沈没し、これまでに確認された死者数は100人を超えた。
同船は仁川を出発し済州島へ向かっていたが、16日に南西部の沿岸から約20キロの沖合で転覆。目撃者の話では、急旋回後に大きく傾き沈没した。乗客には、修学旅行で済州島へ向かっていた生徒や教師ら339人が含まれていた。転覆の理由は明らかになっていない。
セウォル号が傾斜した後の状況、同船と済州島の海上交通管制センター(VTS)の交信記録は以下の通り。
*午前8時49分
セウォル号が傾き始める
*午前8時52分
消防当局者によると、乗客の少年が携帯電話で消防に通報。
*午前8時55分
同船が遭難信号を済州島に発信。同船により近い珍島の管制センターに連絡が伝わる。
*午前8時55分(以下は政府が公開した交信記録)
セウォル号:済州、聞こえますか
済州:はい、セウォル号、こちら済州
セウォル号:海洋警察に連絡を取って。船が危険な状態だ。傾いている
*午前8時56分
済州:船の位置は。海洋警察に連絡する
セウォル号:船が転覆している。身動きできない。早く来て。Byeongpung島の近くにいる。
済州:了解
済州(海洋警察に):緊急連絡を行う
*午前8時58分
済州:セウォル号、こちら済州。聞こえますか。セウォル号、済州です
セウォル号:済州、こちらセウォル号
*午前9時00分
済州:セウォル号、こちら済州
セウォル号:はい、こちらセウォル号
済州:現在の状況は
セウォル号;船体が左に傾いている。コンテナは落下した
済州:OK。乗客はどうだ
セウォル号:確認できない。船が傾斜して身動きがとれない
済州:OK。避難に備え、乗客に救命胴衣を着けさせて準備するように
セウォル号:今乗客が移動するのは難しい
済州:OK
*午前9時05分
セウォル号:済州、こちらセウォル号。聞こえますか
済州:はい、セウォル号。こちら済州
セウォル号:海洋警察はどうなっているのか
済州:海洋警察に通報した。珍島VTSと莞島VTSとつながっている。待機するように

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