超党派で大連立政権を樹立せよ=マハティール元マレーシア首相

超党派で大連立政権を樹立せよ=マハティール元マレーシア首相
マハティール・モハマド氏は、マレーシアの元首相。在任期間は同国の歴代首相の中では最長の23年間(1981年─2003年)。欧米ではなく日本や韓国に国づくりの範を求める「ルックイースト政策」を提唱した。現在は、マレーシアのペルダナ・リーダーシップ財団の名誉プレジデントなどを務める。1925年生まれ。写真は2011年5月にクアラルンプール郊外で撮影(ロイター/Bazuki Muhammad)
党派政治の封印――。欧米ではなく日本や韓国を手本に経済開発を進めるという「ルックイースト政策」を提唱したマレーシアのマハティール元首相は、震災後の日本の政治に手厳しい注目をつける。
提言は以下の通り。
●党派政治をダウングレードせよ
第一に、日本は政治的駆け引き、特に党派政治を「ダウングレード(格下げ)」すべきだ。そして、すべての政党が関与する大連立政権を樹立すべきだ。
●大連立政権でまず除染問題に取り組め
第二に、大連立政権ができたら、経済や社会に影響を与えている放射性物質の除染問題に取り組むための、専門家による諮問機関を設置すべきだ。
●新政権に戦略実行のチャンスと時間を与えよ
第三に、仮に大連立政権内で完全にコンセンサスが得られない場合でも、復興を成し遂げるための戦略を多数決で採用し、それを実行するチャンスと時間を与えるべきだ。
すべての計画と戦略は結果が見えるまで時間がかかるものであり、実行に当たっては時間を与えることが非常に重要だ。
過去の首相たちが失敗した最大の原因は、交代が早く政策を真に試したり実行する時間を与えられなかったことにある。小さな変更や修正は途中で施していけばよい。
(3月9日 ロイター)
(タグ:日本再生への提言 Politics1)

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