2008 日本クーラカンリ登山隊

10月1日に起きた雪崩により、今回の登山計画は中止しております。

15年目 若手クライマーの活躍を称えて

2023-10-01 19:19:22 | 日記

クーラカンリの登山隊から15年目となりました。

写真は、中村さんのご家族から高橋が受け取らせていただいた、1988年三国友好チョモランマ/サガルマータ登山隊で中村さんんが着用していたアウター。

酸素の残量・流量・時間の早見表を袖に貼る工夫がされています。

世界初、エベレスト山頂からの生中継、中学生だった私は憧れを持って自宅で観ていました。

大学に入り、中学生時代にテレビで見ていた中村さんはじめ当時の登山隊の方々とともに登山をする機会に恵まれ、山に向かう姿勢、細かな気配り、本当に多くのことを学ばせてもらいました。

 

中村進さんという登山家のこと、彼から学んだことを、今も若い世代の中高生に伝えています。

 

 

つい先日のこと、日本のチームがヒンドゥークシュ山脈の未踏峰、ガンバルゾム5峰に初登頂しました。

この登山の様子はSNSや動画サイトにもアップされています。

昨日はLINEで「今フンザにいます」と、下山してたことの連絡が来ました。

中村さんのエベレスト山頂からの生中継が日本テレビの一大プロジェクトだった頃とは、隔世の感があります。

 

 

この日本チームの1人は、2008年に私の勤める中学校に入学、山岳部に入部してきた人物。

彼とは夏合宿まで一緒に登山をし、2学期が始まって早々に私はクーラカンリへ向かいました。

 

クーラカンリから帰国し、心の整理がつかないまま迎えた新年、彼から送られてきた年賀状に汚い字で

「また登山を教えてください」

と書かれていたのを今でも覚えています。

中1の少年が書いてよこしたこの年賀状に、支えられた気がしました。

そんな彼がこうして世界に出て活躍していること、とても感慨深く嬉しく思います。

また、このチームの鈴木雄大さんは早大山岳部の出身。有村の後輩にあたります。

彼らのガンバルゾム5峰でのすばらしい登攀、本当におめでとうございます。

今後の彼らの活躍、そしてそれがまたさらなる若い世代に受け継がれていくことを願っています。

 

 

 

 

 

 


14年目を迎えて

2022-10-16 16:55:03 | 日記

本来なら10月1日に投稿するはずだったのですが、今年はどうしても手が動かず、今日になってしまいました。

毎年命日にこちらに訪問してくださっている方には、大変申し訳ありませんでした。

14年経ちましたが、今年は今一度当時の出国から10月1日、そして帰国までを鮮明に日々思い起こしておりました。

何年たっても、当時のことはまるで昨日のことのようです。

 

今年の夏は、例年以上に各地で遭難事故のニュースが多く流れていたように感じます。

 

このブログが安全登山への警鐘となれば、そして中村・加藤・有村・梶田の4人の遺志を忘れないように、このブログは今後も残していくつもりです。

これから登山を志す若者たちには、山の魅力を存分に味わい、そして何より絶対に生きて帰ること。

その上でより高みを目指してほしいと願っています。


13年目の10月1日

2021-10-01 16:44:28 | 日記

今日は10月1日、忘れ得ぬ日が今年も巡ってきました。

台風の影響で風雨が激しい本日ですが、13年前の今日、チベットの空は吸い込まれんばかりの碧空でした。

この一年も新型コロナに翻弄されましたが、今日10月1日は隊員一同それぞれの地で仲間の冥福を祈り、また彼らに恥じない人生を送っているか自身に問いかける日でもあります。

それぞれの生活の変化とともに、新型コロナも相まって、なかなか登山隊再結成とはいきませんが、いつの時も彼らと頂を目指したあの時の思い、情熱を失うことなく、またこれからの一年を過ごしていきたいと思います。

登山隊にかかわったすべての皆様、隊員ご家族の皆様のご健康をお祈り申し上げます。


12年目の10月1日

2020-10-01 21:37:08 | 日記

10月1日 13回忌

年に一度の更新になっていますが、またこの日が巡ってきました。

金木犀が香ってくると、ああ、またこの時が、と感じます。

もう12年ですが、やはり昨日のことのように強く鮮明に、いろいろ思い出されます。

 

今年は、出発直前に順化のために富士山に登った時の一枚。

吉田口山頂にて、中村隊員撮影。

このあと、加藤や有村はすごい勢いでお鉢巡りを駆けていきました。

隊員、ご家族、関係者の方々にとって10月1日を生涯忘れられない辛い日にしてしまった責任を今後も忘れず、日々彼らに負けない情熱、信念を持ち続けて、来年の10月1日をまた迎えたいな、と思います。

献杯


11年目

2019-10-01 21:33:47 | 日記

また一年が巡って、この日がやってきました。

あの事故のことは一日も忘れずに11年目の今日を迎えています。

このブログも11年経ち、年に一回の更新となってしまっていますが、10月1日にこういう事故があったことをこれから高所登山を志す全ての人が知ること、そして山に全身全霊を注いだ3人の登山家がいたことをいつまでも残しておきたいという気持ちで、ここまでブログを閉じずにきました。

今後も、更新は年1回ですが、いつでも彼らが最後に目指した山を見られるようにしておくつもりです。

今年もまた、中村進、加藤慶信、有村哲史、さらに梶田正人の御霊に一年の報告と、今後の意気込みを伝えるところです。

今年はあまり山に行くことができず、天国の彼らに叱られること必至なので、これからの一年は、根本から心を入れ替えて精進しようと思います。