12月3日。

「我が国にとっての恥辱の日」と1941年の3日後にルーズヴェルト米大統領は言った。

12月3日、1997年。

私はNYヤンキースから解雇された。

ま、理由の諸説は色々だが、そのシーズンのチームの不振が要因である。

Newsは瞬く間に駆け巡り、周囲は驚いた。

業務上メディアへの対応を勤めていたこともあり、各方面から電話が引っ切り無しにかかってきた。

そのなかで、非常に親しくつきあっていたNYの某新聞の某記者からこう問われた。

「コータ、こんなこと聞くのはいやなんだけど、解雇された今の心情はどんな感じ?」

「ピーター(仮名、うそ本名)、なんじゃこれは?真珠湾攻撃の腹いせか」

と軽口ジョークをかましてしまった。

ピーターが爆笑したのに気を良くした私も調子に乗ってしまった。

「わはははははは。今のいいだろ。がはははははは」

ところがぎっちょん。

私の「パールハーバーの腹いせ」コメントは翌日のスポーツ面に大きく掲載されてしまったのだ。

解雇されたとはいえ、12月末日までの給料は支払われるはずだったのに、

それも私の軽口で押さえられてしまったのだ。

ま、その後Y球団とNYY球団との業務提携締結、日本開幕招聘を含めて和解したので、今となっては笑い話となっているのだが、当時は大ショックを被った。

口は災いのもと。

昨夜もそれを諭された。

解雇記念日を忘れずに肝に命じます。

でもそれがきっかけでいいこともありました。

その日を機に禁煙したのです。

それまでは1日に2箱吸っていたのを、完全に辞めることが出来ました。

だから、やはり感謝せんとあかんのかしら?

閑話休題。

今、取材を終えたところ。

少しは感情移入しないコツを得たかも。

ま、そうは言っても自分のことだから難しい。

ゆっくりと焦らず行きましょ。


true