日本代表は23日、カタール・ワールドカップ（W杯）グループE第1節でドイツ代表と対戦した。
カタールW杯のグループEでドイツ、コスタリカ代表、スペイン代表と同居する日本。23日の初戦では、優勝候補筆頭格のドイツといきなり激突した。
日本は中盤のスタメンにブンデスリーガで活躍する遠藤航や鎌田大地を選出。その他、田中碧が遠藤とボランチのコンビを組み、トップ下を務める鎌田の両サイドには伊東純也と久保建英が構えた。ディフェンスラインには板倉滉、長友佑都、酒井宏樹、吉田麻也が入り、守護神に権田修一。1トップを前田大然が務める4-2-3-1で試合に入った。
対するドイツはトーマス・ミュラーやジャマル・ムシアラ、イルカイ・ギュンドアン、セルジュ・ニャブリ、アントニオ・リュディガー、そして守護神マヌエル・ノイアーらを起用。スター揃いの充実の陣容で日本戦をスタートさせている。
試合は立ち上がりからドイツがボールを保持していくが日本も集中した守備で対応。5分には伊東が右サイドで突破を図ったところから右CKを獲得したが鎌田のキックは味方には合わない。
すると8分には遠藤が中盤で奪ったところから鎌田がピッチ中央付近でボールを持って右サイドに展開。伊東に渡ると最後はクロスに前田が合わせてネットを揺らしたもののオフサイドにより得点は認められない。
その後もドイツが圧倒的にボールを支配するが日本はコンパクトに保ちつつ球際に強くいって簡単にはチャンスを作らせない。反対に度々素早いカウンターから脅威を見せてスタジアムを沸かせる。28分にはギュンドアンに距離のある所から右足のミドルシュートを浴びせられたがGK権田がしっかりとキャッチした。
しかし33分、ボックス左にフリーで抜け出したダヴィド・ラウムをGK権田が倒してしまいPKの笛。キッカーのギュンドアンに確実に決められて先制点を献上した。
失点後は前線でのハイプレスに切り替えてチャンスを作ろうとする日本。36分にはショートカウンターからボックス右でボールを持った久保がふわりとしたクロスを折り返したがシュートには繋がらず。
前半ATにカイ・ハヴァーツにネットを揺らされたプレーはオフサイドに救われて追加点こそ奪われなかったものの、守備陣が翻弄されるシーンも多くドイツの力を思い知らされる形で折り返し。日本はハーフタイム中に久保に代えて冨安健洋を投入し、前田が最前線、鎌田と伊東がサイドに入る5-4-1の形に変更する。
すると50分、右サイドでボールを持った伊東が強引に仕掛けてボックス内に侵攻。ブロックされてこぼれたところで鎌田が繰り出したミドルシュートはドイツDFの身体に当てられたが、積極的な姿勢からチャンスを創出した。
ムシアラらの個人技や洗練された組織により依然としてドイツが主導権を握るが日本も徐々に高い位置で持ち始める。57分には長友と前田に代えて三笘薫と浅野拓磨と攻撃のカードを切っていく。61分には早速カウンターからボックス左でボールを受けた浅野が左足で狙ったが枠を外れる。
ドイツは67分に2枚替え。ミュラーとギュンドアンに代えてレオン・ゴレツカとヨナス・ホフマンを投入し、追加点を奪いに来る。早速70分にホフマン、71分にニャブリと立て続けにフリーでシュートを許すがGK権田がファインセーブ。守護神の活躍により追加点を許さない。
直後に田中に代えて堂安律を送り出す日本。73分にはボックス内で上手く胸トラップした伊東のシュートをGKノイアーがセーブ、こぼれ球に遠藤が合わせたが味方同士で交錯して枠を捉えられない。
リズムをつかむ日本は75分に最後の交代カードで足を痛がる仕草を見せていた酒井に代えて南野拓実を投入。すると直後、ボックス左で動き出した南野が三笘からのパスを引き出して左足でシュートを放つ。GKノイアーが弾いたところ、堂安が詰めて同点弾をマークした。
終盤にかけてマリオ・ゲッツェやニクラス・フュルクルーグと攻撃のカードを切っていくドイツは素早く前線につけて圧を増していくが、日本も勢いを失わず。
そして83分、板倉の最後方からのフィードに浅野が抜け出してボックス右の角度のないところから右足を振り抜く。ニア上のコースには名手ノイアーも及ばず、日本が逆転に成功した。
終盤のドイツの攻撃も阻み、試合は日本がリードを保ったまま終了。優勝候補筆頭格のドイツを相手に攻撃的な手を打ち、逆転勝利により勝ち点3という衝撃の結果で初戦を終えることに成功した。
■試合結果
ドイツ代表 1-2 日本代表
■得点者
ドイツ：イルカイ・ギュンドアン（33分）
日本：堂安律（75分）、浅野拓磨（83分）