JRバス、迂回路誤り山道で立ち往生 和歌山
和歌山県から大阪市へ向かう西日本JRバス(大阪市)の高速バスが26日夜、渋滞を迂回するため同県内で高速道路を降り、道を誤って狭い崖沿いの山道に入り込み約1時間立ち往生していたことが29日、同社への取材で分かった。乗客38人にけがはなく、同社は手配したタクシーで乗客を自宅に送り届けるなどした。
同社によると、バスは26日午後6時ごろ同県白浜町を出発。JR大阪駅に午後10時ごろ着く予定だったが、阪和自動車道が約20キロ渋滞していたため、男性運転手(50)は御坊南インターチェンジで降りて県道を走行中、道を間違え山道へ入り、約1キロ進んだ同県日高川町で午後8時ごろ動けなくなった。乗客は現場で待機後、約700メートル先まで歩き、約1時間後に迎えに来たタクシーなどで送られた。
山道は崖沿いで、道幅はバス1台通るのがやっと。カーブミラーにぶつけたサイドミラーが脱落したり、車体がガードレールと接触したりした。運転手はこの迂回路を走行した経験はないという。
同社は「乗客に多大な不安と迷惑を掛け、深くおわび申し上げる」と謝罪。再発防止策として、運転手が進路を間違えたと感じた場合には安全な場所に停車し、運行管理者に連絡して指示を仰ぐように周知した。〔共同〕