【12月5日 AFP】サッカーイングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)などで監督を務めたアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)氏は4日、W杯カタール大会(2022 World Cup)のグループステージでは、「政治的デモ」よりもサッカーに集中したチームが良い結果を残したと述べた。

 現在、国際サッカー連盟(FIFA)のグローバル・フットボール・デベロップメント部門で責任者を務めているベンゲル氏は、全日程が終了したグループステージのトレンドについて探る記者会見で、自発的にそう発言した。

 73歳のベンゲル氏は「W杯に出場すれば、最初の試合を落としてはいけないというのは周知の通り」とコメントした上で、前回優勝したフランスのように本大会での経験が豊富なチームが初戦に勝利したと述べた。

 ベンゲル氏は「精神面で準備が整っていたり、政治的デモではなく大会に集中するという考え方を持っていたりするチームも同様だった」と続けた。

 欧州7チームのキャプテンが虹色の腕章を着用するのを禁止したFIFAに抗議するため、ドイツの選手たちは日本戦前の写真撮影で口をふさぐポーズをした。

 4度の優勝経験を誇るドイツは日本との初戦に1-2で敗れ、最終的にグループステージ敗退となった。

 今回のW杯は、同性愛者の権利などピッチ内外でのいくつかの論争が水を差す大会となっている。

 ドイツのマヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)らは、多様性を推進するために虹色の腕章を巻くことを検討していたが、FIFAがスポーツ制裁を科す意向を示したため、着用を断念していた。(c)AFP