J・ディディオンさん死去 米作家、脚本家

米メディアによると、作家で脚本家のジョーン・ディディオンさんが23日、パーキンソン病に伴う合併症のためニューヨークの自宅で死去した。87歳。1960年代に米国で隆盛した、客観事実に小説の表現手法を重ね合わせる「ニュージャーナリズム」の担い手の一人で、社会問題を扱う作品を多く世に送り出した。

34年、カリフォルニア州サクラメント生まれ。カリフォルニア大バークリー校で英文学を学び、ファッション誌ヴォーグで編集に携わる傍ら63年に小説を出版。既存の社会体制に異を唱えるカウンターカルチャー(対抗文化)と向き合ったエッセー集「ベツレヘムに向け、身を屈めて」(68年)は評価を受けた。夫亡き後の日々の心情をつづった「悲しみにある者」(2005年)で全米図書賞を受賞。13年には当時のオバマ大統領から、人間性への理解を深める功績をたたえ勲章を授与された。(共同)

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