ロシアによる侵攻後初めてカナダを訪れたウクライナのゼレンスキー大統領が22日、首都オタワの議会で演説し「勝利まで共にいてほしい」と支援継続を訴えた。カナダのトルドー首相は、今後3年間で6億5千万カナダドル(約715億円)を支援すると表明した。
演説でゼレンスキー氏は「カナダは軍事的、経済的、人道的な支援で助けてくれている」と謝意を表明。「ロシアは必ず負けなければならないし、負けるだろう」と述べ、徹底抗戦と勝利への意欲を強調した。議員らは起立して拍手で出迎え、演説中も拍手を繰り返した。トルドー氏は、F16戦闘機のウクライナ人操縦士の訓練や機体の点検にも協力するとし、ウクライナの戦いは「民主主義の価値を守る」戦いだとして連帯を示した。
ロイター通信によると、カナダには約140万人のウクライナ系市民がおり、ウクライナ支援を後押ししている。カナダ政府によると、昨年1月以降、今回の追加分を除き89億カナダドル以上の支援を決定。17万5千人以上の避難者を受け入れている。(共同)