「剣岳」の表記まちまち、上市町長「剱」に統一を要請 -2003/06/24-

「剣」「剱」「ケン」?
北アルプス・剣岳の表記をめぐり、地元・上市町の伊東尚志町長は17日、表記を「剱(つるぎ)岳」に統一するよう、関係機関に要請していく考えを示した。

「つるぎ」の表記には、常用漢字の「剣」、町が提唱する「剱」、国土地理院が地形図などで使用している「ケン」のほかにも、「劍」「劔」「劒」などの表記がある。

同町は1989年3月、それまでの「剣岳青少年旅行村条例」を「剱岳青少年旅行村条例」に改めた際、表記を「剱岳」に統一することにし、国土地理院や県、報道機関などに、「剱岳」と表記するよう文書で要請した。しかし、町の刊行物さえも、いまだに表記はバラバラ。国土地理院や報道機関なども、それぞれの表記を使っている。

この問題は、この日の町議会本会議一般質問で取り上げられ、伊東町長は、「『剱岳』は町のシンボルであり、固有の名詞。町としてしっかり主張していくべき。関係機関に強く要請していきたい」などと述べた。

これに対し、国土地理院北陸地方測量部は、「表記は、現地で使われているものを採用する『現地現称』が原則」としたうえで、「町側から要請があれば、原則に基づき、採用を検討したい」と話している。県観光課も「国土地理院の表記が変われば、そちらを使うようになるのでは」と話す。

ただ、同町の松本喜二総務課長によると、剣岳の表記は、国土地理院の地図だけでも、過去に数回も変更されたという難しいテーマ。統一には時間もかかりそうだ。

2003.06.18 読売新聞


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