高校野球

春の選抜大会ベスト4の秀岳館、3投手の継投で安定した試合運び

 初優勝を目指す秀岳館は3投手の継投が見事に決まった。

 ともに2年生左腕の川端と田浦で七回までを1失点で乗り切り、終盤2回は3年生のエース有村が球威で押して無安打で締める貫禄のリリーフ。四回から登板して4回1失点の田浦は「直球で空振りを取れるようになった」。有村も「四球を2つ出したが、一度投げたことで次はもっと落ち着いて投げられる」と自信を深めた。

 準決勝まで勝ち進んだ春の選抜大会よりも投手陣の層が厚みを増し、さらに試合運びが安定してきた。

 熊本県大会5試合のうち4試合を、投手3人による投手リレーで勝ってきた。選抜で主に投げた有村と堀江の両右腕に加え、中井、川端、田浦の左腕3枚が急成長。鍛治舎監督が「有村や堀江の出番がなくなった」と話すように、2年の川端と田浦は夏を迎えて常時140キロを超える直球がげられるようになった。

 「夏の甲子園は打って勝つ試合をしないと勝ち上がれない」と将の言葉どおりにこの日は相手に13安打、6得点で高い攻撃力を披露したが、投手の「分業制」も頂点を狙うチームの大きな武器となりそうだ。(上阪正人)

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