学童保育の待機児童、最多の1万6941人 厚労省「6年生まで対象拡大など影響」

 厚生労働省は18日、共働きやひとり親家庭の小学生を放課後に校内や児童館などで預かる放課後児童クラブ(学童保育)が、今年5月時点で前年に比べ524カ所増え、過去最多の2万2608カ所になったと発表した。一方、定員超過で利用できない「待機児童」も前年比6996人増の1万6941人と過去最多となった。

 厚労省は、児童福祉法改正で今年4月から、原則、小学校1~3年生だった対象者が6年生まで拡大されたことや、女性の就業率の高まりが要因と分析。「施設整備は進んでいるものの、利用希望者がそれを上回って伸びており、自治体に施設整備を働きかけたい」としている。

 都道府県別で待機児童が最も多かったのは東京都の3140人。埼玉県の1827人、千葉県の1302人が続いた。北海道、神奈川、静岡、愛知、大阪、兵庫、鹿児島の各道府県も500人以上いた。

 利用している児童も過去最多で、前年より8万8183人多い102万4635人となった。

 学童保育の終了時刻は、保護者の希望によって延長する傾向にある。平日の午後6時30分を過ぎても児童を預かるのは全体の47.6%を占め、前年から7ポイント上昇。夏休みなどの長期休暇中も46.7%が預かっている。

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