完了しました
1、2、3……。とにかく車線が多い。上下に走る国道4号仙台バイパスと、左右に走る宮城県道の10車線ずつ、計20車線が斜めに交わる。日本最大級の巨大な交差点だ。(奥田樹)
1日に約8万台の車が通る仙台バイパスの片側は直進3車線。反対側には右折、直進レーンが各3車線、左折レーン1車線の計7車線ある。この7車線のうち、直進するつもりで右から3車線目を走っていると、交差点にさしかかったところで右折レーンだと気付く。何度通っても間違える。
どんな変遷をたどって巨大化したのか。国土交通省仙台河川国道事務所によると、1982年、混雑緩和と渋滞による事故減少を目的に、仙台バイパスを4車線から6車線に拡幅した。古い工事図面によると、94~95年頃に右折・左折専用レーンを拡幅したとみられる。
だが、人口増もあって交通量がさらに増えることになり、事故件数は高止まりした。日本損害保険協会(東京)によると、2020年にこの交差点で起きた人身事故の件数は10件。県内最多を7年連続で記録した。
同事務所と県警は対策に乗り出す。直進車と右折車の衝突事故を防ぐため青信号の使用をやめた。信号は基本的に赤。直進も矢印灯器で表示し、直進車と右折車が同時に交差点に入らないようにした。路面には「止まれ」のカラー塗装を施し、見通しを良くするため植栽帯を刈り込んだ。
1
2