【結果】WAVE10・9キネマ | 女子プロレス専門誌『RINGSTARS』

【結果】WAVE10・9キネマ

『ハルヒとシブHappy Birthday WAVE~またひとつ~』
◆10月9日(日)東京キネマ倶楽部(17:00)
観衆222人(超満員札止め)

 
▽オープニング
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-WAVE10・9新木場  今大会の主役、春日と渋谷がリングへ。
 春日「ご来場ありがとうございます。ひとつ歳を重ねての大会となります。渋谷さんはリアル(バースデー)ですね」
 渋谷「はい、10月9日です。10月8日も9日も、自分たちにとって年に1回の大事にしたい日です。春日は昨日、誕生日で初めて喋った言葉は?」
 春日「え?」
 渋谷「みんな興味あるかなって」
 春日「新宿のケンタッキーにいまして、1人で寂しく日付が変わってから仕事の電話をしました」
 渋谷「自分は昨日早めに寝たので、今日の朝に(誕生日を迎えてから初めて)話したんですけど、鶯谷の南口で老夫婦に『南口はどっちですか?』って聞かれたので『向こうですかね』って答えたら、実はこっちだったので『すみません、間違えました』っていうのが、初めての言葉でした」
 春日「温かみのあるいい誕生日でしたね。誕生日に試合と言うことで、渋谷さんは米山さんとやりたいと」
 渋谷「ものすごいタフさを実感して、いろんなものを盗んで、自分の誕生日を祝いたいと思います。春日はかなりハードな」
 春日「はい。真逆な人と当たりたかったということで、体は小さいけど存在感があり、ヒールでありベテラン。ちょっと声が震えてきてしまいましたが、精一杯戦います」
 渋谷「お互い勝利で終わりましょう」
 春日「ハッピーエンドでいい始まりにしたいですね」
 
▼渋谷シュウプレゼンツ~血液型WAVE~O型編~30分1本勝負
 ○植松寿絵&山縣優(10分9秒/ソラリーナ)●勇気彩&下野佐和子

 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-WAVE10・9新木場  試合前にO型の特徴が「大ざっぱであまり気にしないが、変なところで神経質。責任感が強くリーダーシップを取る。人の話を真剣に聞いていそうで聞いていない。おっとりしている」と紹介される。4人が入場。植松が下野のTシャツが前後ろ逆なのを指摘すると、勇気が植松のガウンが裏返しと指摘。さらに植松は山縣のコスチュームからヒモが出てると教えてる。組み合わせを決める抽選では特別レフェリーのテッシーレフェリー(O型)が封筒を出すもグシャグシャだった。それぞれがO型らしいところを見せつつ、組み合わせは植松&山縣vs勇気&下野と決定した。
 
 山縣は植松に細かく指示してリーダーシップを発揮する。山縣がイスを持つと、テッシーレフェリーは「いいんじゃないかな」と大ざっぱなレフェリング。植松は顔面ウオッシュで「下野、頭の角度が違う」と神経質なところを見せた。テッシーレフェリーが「試合にならないから、ちゃんとやろう」と仕切り直し。ようやく普通の試合となる。序盤は下野、勇気が勢いよく攻め込んだが、勇気のデスバレーボムをかわした植松がドラゴンスープレックスを狙うも失敗。勇気のブレーンバスター、下野のヒップドロップ、勇気のダイビングエルボードロップと植松が追い込まれた。しかし、山縣とダブルのトラースキックを浴びせると、植松がダイビングボディープレス。これはカウント2で返され、のど輪落としでたたきつけられたが、デスバレーボムをかわし、ソラリーナで3カウントを奪取した。
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-WAVE10・9新木場 ▼チャレンジWAVE15分1本勝負
 紫雷美央(6分44秒/首4の字固め)ラビット美兎
 
 美央はラビットの小ささに戸惑いながらも、キャメルクラッチで「ウサギちゃんがブタちゃんになる~」と変顔を作るなど、余裕の試合運び。「こんなカードを組まれたら、いじめるしかないじゃん」とドSっぷりを爆発させる。カウンターのミドルキックをカウント2で返したラビットはドロップキックを連発。美央は「来いや!」と正面から受けるも何度も倒され、腕ひしぎ逆十字固めを決められてしまった。ラビットは小さい体をいかして美央の打撃をかいくぐり反撃。しかし、腕を掴まれ逃げられない状態で蹴りを食らう。それでも丸め込みで粘り、ラビストラルも決めたがカウント2。美央は「面倒くせ!」とグラウンドに引きずり込んで首4の字固めで絞めあげてタップさせた。
 
▼春日萌花プレゼンツ~ピンクWAVE~Yシャツマッチ~30分1本勝負
 チェリー&○大畠美咲(15分24秒/ブルーダリア)●GAMI&広田さくら
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-WAVE10・9新木場  全員が男性用Yシャツを着て対戦。GAMI組の入場曲は「部屋とYシャツと私」と「タブー」をミックスしたもの。濃い目の化粧とガーターベルト付き網タイツでセクシーっぷりをアップさせた。ノリノリの2人に対し、ブラックダリアは容赦ない攻撃で先制。GAMIはYシャツの裾と胸元を気にしながら大畠に低空のクロスボディーアタックを狙うもかわされる。逆にGAMIの腕を掴んでロープ渡りに挑戦。トップロープで股間を強打した。GAMIが大畠を羽交い締めにし、広田がときめきメモリアルを狙う。同士討ちはギリギリでかわし、2度目は広田が大畠のボタンをはずしシャッターチャンスを作りあげた。チェリーはGAMIの襟首を持ってホイップ。GAMIのセクハラ攻撃には「未成年だぞ!」と言い張る。広田はチェリーのバットに対し、ストップウオッチを振り回して応戦。「危ないだろ。置けよ」というチェリーに対し「せーので一緒に置こう」と提案。しかし、広田が騙される。チェリーが広田を逆さ吊りにして股を開くと、大畠が股間目がけてかかと落とし。GAMIは2人をまとめて投げ飛ばし、エプロンの大畠にメガホンを浴びせて落とした。広田が犬神家を決めるとGAMIが吸い寄せられてしまい、コルバタで投げられる。ブラックダリアは2人のYシャツをめくりあげ、下着を丸出しにすると、バットでボディーを突っついた。「大惨事です」(広田)という状況から大畠がGAMIにクロスボディーアタックの連発。GAMIが大畠に雪崩式フランケンシュタイナー。チェリーがバットでカット。ブラックダリアがサンドイッチドロップキックと激しく攻守が入れ替わった。広田のときめきメモリアルはチェリーに決まるも、チェリーは堂々と受けて立ち、張り手を浴びせた。大畠がチェリーのバットを誤爆され、GAMIの低空クロスボディーアタックを浴びる。さらに後ろから胸を鷲掴みされて悲鳴をあげるも、広田のときめきメモリアルをGAMIに誤爆させ逆打ち。これはカウント2で返したが、再び決めて3カウントを入れた。
 
 GAMIは「今日はピンクやぞ。桃色じゃない」と大畠らのセクシー度にダメ出し。「大阪でお前とシングルをやって、私が勝ったらGAMI監修で大畠美咲セカンド写真集を出す」と要求する。大畠は「私が勝ったら?」と聞くも、GAMIは「私が潔く写真集を出そう」と即答。これには大畠が「どっちにしろ損」と拒む。大畠勝利の条件は後日検討することになり、GAMIは大畠とのシングルマッチを決定した。GAMI&広田は「Yシャツマッチ、これで済んだと思うなよ。Yシャツと言えば彼氏の家でパジャマがなくてYシャツを借りたってことですよね? Yシャツプレイをするってことですよね?」と水鉄砲を持ち出す。大畠&チェリーをびしょ濡れにし、Yシャツを透け透けにしてしまった。広田が締めようとすると、下野が現れ「自分、ジュニア2冠のベルトを持ってるんですけど、誰も挑戦してきてくれなくて、ここで募集を出したいんですけどいいですか?」と訴える、これを聞いたラビットがエプロンへ。「そのベルト、私が狙ってるんで。リーグ戦で優勝して私が獲る」とアピールした。「JWP新人、ラビット美兎です。自分、デビューする前から狙ってるんです」というラビットに、GAMIは「ラビットって言ったら関根やな。関根、グレコ、勤。もうちょっと身長を伸ばしてから来なさい」と関根扱い。大畠が割って入り「私がマイクを持ったということは、ブラックダリアの勧誘コーナー! 今日のターゲットはラビット! 関根? ブラックダリア、意外と年齢層が高くてさ。未成年はチェリーさんしかいないの。若い子を入れたいから、お姉さんたちとやらない?」と誘う。広田から「キャバクラの勧誘じゃないか!」とツッコミが入ったが、ラビットは「JWPはピュアハートなのでお断りします!」とキッパリと断った。最後は広田が「いいか。昭和のピンク違いだからな。これがピンクWAVEだ~!」で締め括った。
 
▼Happy Birthday WAVE30分1本勝負
 尾崎魔弓(15分25秒/裏拳→体固め)春日萌花

 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-WAVE10・9新木場  春日はゴングと同時に襲いかかり、クロスボディーアタックを連発。首元を掴まれ動きを止められても臆することなく攻め続けた。張り手から髪の毛を掴むキャメルクラッチ、顔や髪の毛を踏みつけられるなどラフ攻撃の前に防戦一方。腕固めでも中指と薬指の間を広げながら絞めあげられた。それでも「ババァ!」と強気の姿勢を見せる春日はハルヒーアタック連発、フットスタンプ連発、お嬢様ドロップで反撃。しかし、流れを変えることはできず、尾崎が「ちょっとだけ」とチェーンを持ちだしチェーンパンチ。首輪をつけて絞首刑にした。前回の対戦(2007年8月27日、NEO札幌大会)と同じように一方的にやられる展開に。レフェリーによってチェーンは外されると、コーナーからのローリングセントーンをかわし、ダイビングフットスタンプ、コルバタ、プランチャでようやく攻勢に。高さのあるダイビングクロスボディーアタックも決めたが、ダブルリストアームサルトはヒザ蹴りで阻止されてしまった。イス攻撃を浴び、イスに座らされると尾崎がオザキックをブロック。これをブロックした春日は丸め込みで3カウントを迫り、ダブルリストアームサルトで投げた。クリストは形が崩れるも諦めずに絞めあげ、2度目のダブルリストアームサルトを決めたがカウント2だった。ライガーボムは阻止するも、スリーパーに捕まる。ウラカンラナをライガーボムに切り返され、コーナー最上段からのローリングセントーンを食らった。尾崎はカウントを入れさせず、チェーンパンチ、裏拳を狙う。これはかわされたが、最後はカウンターの裏拳で沈めた。
 
▼Happy Birthday WAVE30分1本勝負
 米山香織(12分21秒/ダイビング延髄ニー→片エビ固め)渋谷シュウ
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-WAVE10・9新木場  序盤は米山が優勢。「お前何歳になったんだ?」と言いながら足をかためると、誕生日の歌を歌ってから鎌固め。さらにキャメルクラッチ、串刺しニーと攻め立てた。渋谷がエルボーで反撃。DDTでたたきつけると、米山がすぐに起き上がってDDTでお返し。渋谷はDDT、ダブルリストアームサルトで投げるも、スイングDDTは阻止されセントーンを食らった。エプロンからトップロープ越えの飛び付きDDTで逆転。スイングDDT、ミサイルキック、DDTと攻め続けたが、雪崩式のダブルリストアームサルトで再び劣勢。ダイビングセントーン、延髄へのランニングニーと食らう。不知火は許さず、エビ固めの応酬へ。ランニングニーをかわしてスクールボーイでフォールするも、その場で前方回転する変形不知火を食らってしまった。ロールスルージャーマンはエビ固めに切り返し、ジャーマンで投げる。しかし、渋谷の反撃はここまで。ローリングソバット、前からのランニングニーアタック、ロールスルージャーマンと食らい、最後はダイビング延髄ニーで力尽きた。
 
▽エンディング
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-WAVE10・9新木場  GAMIが喋ろうとするも、敗れた主役2人はうつむいたまま。GAMIは「暗いです!誕生日なんで明るくいきましょう」と空気を変えようとしたが、春日の目から涙が溢れてしまう。春日は「私はあの…今日は面白くないです。私と渋谷さんの大会なのに、私は渋谷さんにもここにいる人も、尾崎さんにも負けたくなかったんです…。これからは誰にものまれないように、力強くやっていきます」と、渋谷は「米山さんへのリベンジはもうできないかもしれないけど、他の人!とりあえず一勝を目指して、早く一勝できるように、今年は勝利をたくさんできるようにしていきたいと思います。今日は主役2人がダメでしたけど、これからもWAVEは盛り上がっていきますので、これからも見に来てください。今日はどうもありがとうございました!」とそれぞれ語った。
 
 リング上にケーキが運ばれ、渋谷と春日がろうそくの火を吹き消すと恒例のケーキ爆弾。顔を真っ白にした春日が「一言言わせてもらっていいですか。渋谷さんにさっき2人がダメだったと言われたんですけど、あなたには言われたくないです。私はずっと(渋谷が)欠場してる間にWAVEで戦ってきました。今日は誕生日だからってメインを取られるのもすっごい悔しかった。でも、2人の大会だからって堪えてやったじゃないですか。だから、これからももっともっと2人で練習して、WAVEで練習して向上していきます。WAVE、もっと大きくなっていきますし、植松さんの引退まで…いや、その先も頑張っていきますので、これからもずっとずっと見続けてください」と締め括った。
 
★春日のコメント
 
女子プロレス専門誌『RINGSTARS』-WAVE10・9新木場  「何でこう誕生日に凹んでしまうと言うか…わからない。数年前の自分に戻ってしまったような。お客さんの声が聞こえなかったですね。尾崎さんの攻撃が痛くて、お客さんの声が聞こえなかったというか、焦ってしまって。何とかやり返せないかなって。もう何年目(の選手)だよってことですよね。(尾崎を指名したのは)凶器を使ったり反則を使ったり、それを体験してみたかったというのもあります。ブラックダリアがムチや反則をしますが、桜花さんが尊敬してついていってる人ですよね。なので、どんな人なのかなって。ボロボロですよ。一歩一歩、自分のゴールが植松さんの引退にあるって思っちゃいけないのにポロっと口にしてしまうくらい重要なことで、時間がないので早く進んでいかないと行けないのに全然できなくて。セコンドに付いてくれた植松さんを見てつらかったです。間に合わせないとダメですね。そのために身近な存在に渋谷選手がいて、彼女に負けるのだけは絶対に嫌なので、そういう言葉を口にしてしまったんですね。衣装を変えて大人になるつもりだったんですね。これまでピンクを着て、黒を着た時に自分の中で決心をして、今までにないものを取り入れてみるってことで。自分の中では大人になるってつもりだったのに、自分の試合がついていかないといけない。(来年は)28ですからね。世間では地位を固めてなければいけないはずなんですよ。(来年の誕生日までには)桜花由美を超えるようないい女になりたいです」