対ロシアで「団結」訴え 支援疲れ警戒、世界にリスク―ウクライナ大統領、初の対面演説・国連総会
【ニューヨーク時事】ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が19日、国連総会で侵攻後初めて対面での一般討論演説に臨んだ。ロシア糾弾の色が濃かった昨年のビデオ演説と異なり、今年は「団結」を前面にアピール。ウクライナ支援を続けることへの「疲れ」もささやかれる中、対ロシアで結束するよう改めて呼び掛けた。
ゼレンスキー氏は約15分間の演説で、侵攻の影響は2国間にとどまらず、世界全体に及んでいると強調。食料やエネルギー価格の急騰、原子力発電所への砲撃による核災害リスクの高まりなどに触れ、「侵略者はあらゆる物を武器化し、わが国だけでなく、あなた方全員に対して使っている」と指摘した。
世界共通の課題となっている気候変動問題にも言及。本来なら対策に割くべき力がロシアの侵攻で損なわれていると批判し、「これらの問題に全ての能力とエネルギーを集中できるよう、私たちは団結して行動しなくてはならない」と訴えた。