ロシア製「カスペルスキー研究所」のウイルス対策ソフト使用停止に 英政府、ネット侵入懸念

 英政府は2日までに、安全保障に関わる情報を扱う政府機関に対し、ロシアの大手情報セキュリティー会社「カスペルスキー研究所」のウイルス対策ソフトを使用しないよう通達した。英BBC放送などが伝えた。

 同社はロシア政府と関係があるとされ、これまでも製品を通じてロシア政府がネットワークに侵入する恐れがあると指摘されており、米政府が9月に製品の使用を停止するよう政府機関に通達していた。

 英国の国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)は、ロシア政府が英政府の情報を狙い侵入する懸念があることを理由に「使用を避けるべき」と警告。一方で、現段階で差し迫った危険はないとして個人や一般企業については使用停止を求めないという。

 同社はスパイ行為などへの関与を一貫して否定している。BBCによると、世界で約4億人が同社の製品を使用している。(共同)