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「魂のピアニスト」と評され、世界的に活躍するフジコ・ヘミングさん(89)が5日夕、和歌山市内で開かれたコンサート後に読売新聞のインタビューに応じ、90歳を前にしても衰えぬ気力について語った。(平野真由)
ヘミングさんはこの日、NHK交響楽団のメンバーと演奏した後、ソロでシューマンの「トロイメライ」とリストの難曲「ラ・カンパネラ」を披露。情感たっぷりの響きに、会場を埋める約1700人の観客から大きな拍手が送られた。
「20年前と比べると体力が落ちてます、すごく」。ヘミングさんは、楽屋の椅子に深く腰掛けながらそう話した。「たくさん演奏会をするとミスが多くなっちゃいますから。私が鉄でできてると思ったら、とんでもないですよ」と笑う。それでも春からは海外公演を再開する予定で、国内でも4月以降、東京や静岡、三重などで公演が控えている。
第一線で活躍できる
生活はなるべく質素にし、新型コロナ禍で困っている人たちへの寄付にまわしているという。「私だって子どもの頃は悪いことばっかりしてた。でも少しずつ直してきた」と話す。自らの演奏について、こう評する。「ひとつのものに打ち込んでたら悪くならない。だんだん良くなっていくのよ」
ヘミングさんのコンサート日程は、公式ホームページ( https://fuzjko.net )に掲載されている。