会社概要
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千住事業所
千住事業所は、東京地下鉄千住車両基地内にあります。旧千住工場の建物を利用して、年間約650両相当の車両に搭載されている車両機器の検査手入れ及び搬出入を行っています。業務構成としては、戸閉機械、回転機、ブレーキ、クーラー・パンタグラフ・蓄電池の4担当から構成されています。
単筒式ドアエンジン
写真は単気筒複動式ドアエンジンで車両のドア上部に設置されています。運転室の車掌スイッチ(ドア開閉用スイッチ)を操作することにより、ドア電磁弁を動作させドアエンジンのシリンダを動かすことでドア開閉を行います。
ドアエンジン組立後の動作試験
点検を終えたドアエンジンは、各種の動作試験を実施します。写真は空気の漏れがないか試験を行っているところです。
主電動機自動検修ライン
主電動機自動検修ラインとは、分解組立支援装置・自動気吹装置・電機子自動溝切削正装置から構成され、主電動機の分解・点検・組立・試験までベルトコンベア式にライン化して効率よく作業を行うことができる検修ラインです。
主電動機(メインモーター)
主電動機は、電車を走行させる機器で写真は検査手入れが完了した主電動機の回転試験を実施しているところです。
空気圧縮機
空気圧縮機は、電車を走行させる上でドア開閉やブレーキなどに必要な空気を作る装置で、除湿装置等を経由して空気タンクに圧縮空気を蓄積させます。定期検査のほかにオーバーホールも行っています。写真の空気圧縮機はレシプロ式でピストンの往復運動で空気を圧縮します。
密閉式空気圧縮機
写真は、従来の露出型空気圧縮機に除湿装置やアフタークーラーなどの周辺機器を1つの箱にパッケージ化したもので、10000系から採用されています。搭載されている空気圧縮機はスクロール式で渦巻体の円運動により空気を圧縮します。
ユニットブレーキ(試験作業中)
ユニットブレーキは、従来の基礎ブレーキ装置のブレーキシリンダ・てこ・シューヘッド等の機構を一体化し、構造の簡素化と軽量化が図られたブレーキ装置です。ブレーキ装置は列車の走行に欠かせない重要な装置であるため、指定された部品は磁粉探傷検査を行い亀裂の有無を点検しています。
ユニットクーラー
ユニットクーラーは車両用の空調装置で屋根上に搭載されています。通常の定期検査のほか、使用年数に応じてオーバーホール作業も行っています。検査手入れが完了すると熱交換器部分に抗菌消臭剤を噴霧して異臭対策を施しています。
パンタグラフ(菱形)
パンタグラフは線路の真上に張られている架線から電車に電力を供給するための集電装置で写真のパンタグラフは上昇させると菱型になります。
パンタグラフ(シングルアーム形)
菱型のパンタグラフと同様の集電装置でシングルアーム式になります。定期検査では分解・清掃・部品交換後、組立を行い上昇圧力や下降時間等の機能試験を行います。
蓄電池
蓄電池は、車両の床下に搭載されている補助電源装置で、車内放送や停電時の予備灯の電源として使用されます。定期検査では放電・分解・洗浄を行い、新しい電解液を注入して充放電試験を行っています。
オイルダンパー
オイルダンパーは車体と台車間に取付て振動を吸収し車体の左右動を抑制するもので、分解・洗浄・部品交換後、新しい作動油を給油して試験を行います。
レベリングバルブ
レベリングは自動高さ調整弁と呼ばれ、乗降人員の変化により空気ばねの高さの変化を検出して空気ばねの圧力を調整し、車体の高さを一定に保つ装置です。定期検査では、分解・洗浄・部品交換を行いグリスを塗布して組み立てます。その後、動作試験を行って出荷となります。
差圧弁
差圧弁は台車の左右に取り付けられた空気ばねの圧力差を一定値以下に抑えるための弁です。左右の内圧差がある値より大きくなると、圧力の大きい方から小さい方へ空気を移動させて車体の傾きを抑える働きをします。分解・洗浄後に部品交換を行い動作試験を経て出荷となります。