ホークスファンタブレット

千賀連続K マウンドで仁王立ち

5回無死二、三塁、オランダ・ボガーツを見逃し三振に仕留め、グラブをたたく千賀
5回無死二、三塁、オランダ・ボガーツを見逃し三振に仕留め、グラブをたたく千賀
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3番手で登板し、力投する千賀
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 負けん気が前に出た。薄氷リードの5回1死、なお二、三塁。3回に同点弾の4番バレンティンを2球で追い込んだ後だ。3球目の150キロがインハイへ。ムッとする相手を涼しい目で見据え、千賀はマウンドの前で捕手小林の返球を促した。4球目。外角へのフォークボールでバットに空を切らせた。無死二、三塁から形勢逆転した。

 ブルペンで準備中、味方が1点を勝ち越した。出番は5回から。先頭シモンズに初球で中前打、プロファーに右翼線二塁打を浴びた。昨季メジャー21発の3番ボガーツを、自己最速にあと1キロの155キロで見逃し三振。ばらけていた直球が、構えた捕手のミットに集まり始めていた。

 5番グリゴリアスを一ゴロに仕留め、一塁中田とハイタッチ。ベンチ総立ちの中で一瞬、破顔した。続く6回も1死から二塁打を浴び、2死三塁と攻められたが、最後は9番の右打者を外角フォークで空振り三振。思わず、ほえた。前回8日、オーストラリアとの1次リーグ第2戦での登板と合わせ、計4イニングで無失点。奪三振は7になった。

 その前回8日は同点の状況からWBC初登板し、白星も手にしていた。感じさせる強烈な勝ち運も、短期決戦にあって心強い。もっとも千賀自身は「2次リーグに進みましたけど、やるべきことは変わらない。気持ちの上でも変わりはありません」と冷静そのもの。そこがまた、頼もしい。

 後を受けた松井、秋吉、宮西、増井…。救援陣は次々と襲い来る窮地をくぐり抜けたが、9回2死から則本が追いつかれた。千賀はこの日30球。規定により次回登板まで中1日が必要だが、13日は試合がない。次戦14日のキューバ戦から登板可能だ。昨季先発で12勝の右腕が、侍のブルペンの命綱を握っている。 (森 淳)

■今大会初のタイブレーク

 オランダ-日本は延長10回でも決着がつかず、今大会初のタイブレークに突入。試合時間も4時間46分と過去3大会で最長だった2013年、第3回大会の2次ラウンドでの台湾-日本の4時間37分を超える熱戦。延長10回を終了した時点で東京ドーム内には終電の時間や、18歳未満の帰宅を呼び掛けるアナウンスが流れた。

 2017/03/13付 西日本スポーツ

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